▼2007年 ▼2010年
▼2012年 ▼2014年
▼2015年 ▼2016年
▼2017年
「2018年ベストアルバム20選」
▼Cody Carpenter『Cody Carpenter's Independence』
▼DEZOLVE『PORTRAY』
▼JUDAS PRIEST『Firepower』
▼APOGEE『Higher Deeper』
▼Pineapple Express『Uplift』
▼YAMANTAKA // SONIC TITAN『Dirt』
▼永谷喬夫『Heartbeat』
▼Ghost『Prequelle』
▼浜田麻里『Gracia』
▼Louis Cole『Time』
▼TWRP『Welcome to TWRP』
▼GABRIELS『Fist of the Seven Stars Act 2 - Hokuto Brothers』
▼Aiko OI『天地創造~始まりの七日間~』
▼汝、我が民に非ズ『つらい思いを抱きしめて』
▼Seventh Wonder『Tiara』
▼少女☆歌劇 レヴュースタァライト『ラ レヴュー ド マチネ』『ラ レヴュー ド ソワレ』
▼RISE OF THE NORTHSTAR『The Legacy Of Shi』
▼Virtual Cat『Rojiura Cat』
▼村井研次郎『UNDERMINED』
▼JYOCHO『美しい終末サイクル』
Blue Canoe Records (2018-01-26)
父 ジョン・カーペンターの音楽的な右腕としてアルバムの作曲やレコーディング、ツアーなどに参加するかたわら、プログレッシヴ・ロック・ユニット「Ludrium」でも活動を続けているマルチプレイヤー、コーディ・カーペンター。ジミー・ハスリップ、ヴァージル・ドナティら強力なプレイヤーを迎えて制作した6thアルバム『Cody Carpenter's Interdependence』は、これまでのコンスタントな活動の集大成的傑作と呼べる内容です。また、今年下半期には、2014~2018年に制作したインスト曲をリミックス&リマスターの上でまとめた『Neon Sludge 2014-2018』『Mind Over Matter 2014-2018 Vol.1 / Vol.2』がリリースされました。
★Cody Carpenter『Cody Carpenter's Interdependence』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/02/codycarpentersInterdependence.html
DEZOLVE(ディゾルブ)
キングレコード (2018-02-07)
売り上げランキング: 82,459
キングレコード (2018-02-07)
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ジャズ/フュージョンのみならず、ロック、ポップス、ゲームミュージックやアニメのレコーディング/セッション経験にも富んだメンバーからなる、目下急成長中のテクニカル・フュージョン・バンド DEZOLVE。彼らがキングレコードに移籍して放ったメジャーデビューアルバム『PORTRAY』(通算3rdアルバム)は、ジャパニーズ・フュージョンの様式美を叩き込みつつ、各メンバーの持ち味がこれでもかとあふれ出した痛快な快作でした。2019年2月には4thアルバム『AREA』のリリースを控えております。
★DEZOLVE『PORTRAY』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/02/dezolve-portray.html
ジューダス・プリースト
SMJ (2018-03-07)
売り上げランキング: 11,091
SMJ (2018-03-07)
売り上げランキング: 11,091
メタル火砲が大爆発し、ファイアーパワーがファイアーパワーで震え上がらせた結果、完全勝利してしまったJUDAS PRIESTの『Firepower』。「正義と救済の戦士である凶暴なメタリアンの溶融メタルのごとくドロドロとした怒りの炎上によって創造された究極の火力を持つ神ティタニカスのあの最高のデザインはどうなっているんだい?」とお悩みのアナタ、今すぐ「No Surrender」のMVを観ろ。ジョイメカファイトだ。
★メタル火砲、大爆発。ファイアーパワーで震え上がらせるジューダス・プリーストの新メタルモンスター「ティタニカス」の誕生
http://camelletgo.blogspot.com/2018/03/firepower-titanicus.html
APOGEE
SPACE SHOWER MUSIC (2018-03-21)
売り上げランキング: 121,474
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APOGEEの5thアルバム『Higher Deeper』は、さらに一皮つるんと剥いてきた感のある仕上がり。太いシンセサウンドがジョワーっと染み出すチルウェイヴポップが全開。『Uplift』は、インド・バンガロールの8人組プログレッシヴ・フュージョン・バンド Pineapple Expressの4曲入りデビューEP。コナッコル(インドの伝統的なボイスパーカッション)が有機的に楽曲と融合、複雑にして爽快、なおかつメジャー感もあるクリティカルな快作です。本作リリース後、映画「Bhaag Milkha Bhaag(走れ、ミルカー・シン)」(2013)の劇中歌のカヴァーや、プレイバックシンガー ベニー・ダヤルとのコラボレーション曲「FIRE」を発表しており、これまた絶品。スキル、センスともに要・注目のバンドです。
永谷喬夫
High Wind (2018-05-30)
売り上げランキング: 121,511
High Wind (2018-05-30)
売り上げランキング: 121,511
カナダの〈PSYCHEDELIC NOH(能) WAVE OPERA FROM THE BEAST ASIAN DIASPORE〉ことYamantaka // Sonic Titanの『Dirt』は「ホデノショニ連邦と仏教徒をテーマとする1987年制作の未発表アニメの架空サントラ」をテーマに、最後まで不穏さと緊張感が途切れることのない、そして予定調和で終わらないトータルアルバムとして存分に気が吐かれています。『Heartbeat』は、2010年の解散から8年、今年5月に再結成を果たしたSURFACEの永谷喬夫のキャリア初となるソロアルバム。作編曲家やギタリストとしてのこれまでの蓄積が爽やかに花開いた一枚です。SURFACEの再始動も嬉しい。
★Yamantaka // Sonic Titan『Dirt』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/04/yamantakasonictitan-dirt.html
GHOST
SPINE (2018-06-01)
売り上げランキング: 9,933
SPINE (2018-06-01)
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浜田麻里
ビクターエンタテインメント (2018-08-01)
売り上げランキング: 1,719
ビクターエンタテインメント (2018-08-01)
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Louis Cole ルイス・コール
BEAT RECORDS / BRAINFEEDER (2018-08-10)
売り上げランキング: 13,413
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Ghost『Prequelle』は、バックバンドとの訴訟問題により大きな岐路に立ったパパ・エメリトゥス(トビアス・フォージ)が「カーディナル・コピア」として新生して放った第一作。ゴタゴタすらもバンドの世界観に内包してしまうトビアスのセルフブランディング能力の高さ、曇るどころかますます冴えるソングライティング、どこをとっても老獪なプロフェッショナルでありエンターテイナーです。浜田麻里のデビュー35周年、ビクター復帰第一弾アルバム『Gracia』は、1曲目で思いっきりブチのめし、2曲目で度肝を抜いてくる。レコーディングメンバーにはマルコ・ミンネマンもビリー・シーンも高崎晃もポール・ギルバートもマイケル・ロメオもクリス・インペリテリもクリス・ブロデリックもデレク・シェリニアンもおり、最高のヴォーカルが最密の演奏を得て爆炎と化しております。『Time』は奇才ルイス・コールの7年ぶりのソロアルバム。KNOWERの相方のジェネヴィーヴ・アルタディをはじめ、ブラッド・メルドー、サンダーキャット、デニス・ハムがゲスト参加し、絶妙なポップセンスを援護射撃。今年、突如として復活した謎の便所覆面デュオのClown Coreとの関係も気になるところですね(すっとぼけ)
★「Clown Core = KNOWER(ルイス・コール)」説を考える
http://camelletgo.blogspot.com/2018/07/clowncoreandknower.html
時間と空間を超越するカナダのギャラクティック・エレクトロ・ファンク・バンド TWRP(Tupperware Remix Party)。5月に待望の1stフルアルバム『Together Through Time』をリリースし、9月には日本独自編集盤『Welcome to TWRP』で日本デビューも果たしました。盟友であり、たびたび共演しているNINJA SEX PARTYともども注目のバンドです。
★TWRP『Together Through Time』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/06/TWRPtogetherthroughtime.html
★TWRP『Welcome to TWRP』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/09/welcometoTWRP.html
Rockshots Music (2018-08-31)
GABRIELS『Fist of the Seven Stars Act 2』は、イタリアのメタルオペラプロジェクトが総勢30名で制作した北斗の拳トリビュートアルバム第二弾。まさに愛で空が落ちてくるレベルで北斗の拳への愛が極まってしまった。ジャギのイメージソング「Scream My Name」がアルバム屈指の名曲で、泣きのキーボードソロが怒涛のごとくブチ込まれており、ジャギへの憎しみと愛を感じるパワーバラードチューン。熱量の塊が胸に迫る。
★GABRIELS『Fist of the Seven Stars Act 2 - Hokuto Brothers -』(2018)
http://camelletgo.blogspot.com/2018/09/gabriels-hokutobrothers.html
Aiko Oi
Nature and Human beings (2018-09-16)
売り上げランキング: 241,911
Nature and Human beings (2018-09-16)
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汝、我が民に非ズ
インディーズ (2018-09-26)
売り上げランキング: 13,817
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SEVENTH WONDER
FRONTIERS MUSIC SRL (2018-10-12)
売り上げランキング: 40,250
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『天地創造 ~始まりの七日間~』は、BEMANIシリーズやCHUNITHMシリーズで華麗極まる曲を次々と発表し、魅了してきたコンポーザー/サウンドデザイナー Aiko Oi(大井藍子)の初のオリジナルアルバム。ピアノ/シンセを主体に、ヴァイオリン、マリンバ、ギター、ヴォーカル/コーラスを交え、天地創造を7つの楽曲で表現。清浄なる雰囲気とともに、ジャンルを越境するサウンドを展開しています。底知れないセンスもさることながら、まだまだ謎の多い人だなと。町田康 新プロジェクトこと「汝、我が民に非ズ」の『つらい思いを抱きしめて』は、同プロジェクト初の吹き込み盤。まがりなきにもマーチダさんのバンドにこう言うのもなんなのですが、鴨南蛮うどんダシの如くツヤのあるポップ&ロック・サウンドは、今年の思わぬダークホースでありました。SEVENTH WONDERの『Tiara』は8年かけた練り込みと熟成の結晶体。トミー・カレヴィックが「We will be victorious.」と高らかに歌い上げる先行公開曲の「Victorious」がマスターワークスといっていい大名曲でしたが、それに比肩する旨味が凝縮された曲が脇をみっちり固めています。
★汝、我が民に非ズ『つらい思いを抱きしめて』(2018)
https://camelletgo.blogspot.com/2018/12/nanjiwagataminiarazu.html
スタァライト九九組
ポニーキャニオン (2018-08-22)
売り上げランキング: 2,866
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スタァライト九九組
ポニーキャニオン (2018-10-17)
売り上げランキング: 1,289
ポニーキャニオン (2018-10-17)
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先のサントラ20選のエントリでも書きましたが、「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」は誠に凄まじい作品でありました。舞台とアニメの二層展開による相互補完/複数の解釈、さらにアニメ自体のエピソードの練られた演出や重層的なつくりに胸躍らされ、ある種の極北を観たという感慨があります。映像に合わせて/映像からのインスピレーションも加味しながら、作詞に至るまで練りに練られたレヴュー曲(劇中歌)も素晴らしく、アルバム『ラ レヴュー ド マチネ』『ラ レヴュー ド ソワレ』はぜひ2枚ワンセットで聴いていただきたい。その両方を聴いたなら、あなたは永遠の願いを手に入れることでしょう。
★少女☆歌劇 レヴュースタァライト『ラ レヴュー ド マチネ』『ラ レヴュー ド ソワレ』『オリジナル・サウンドトラック』(2018)
https://camelletgo.blogspot.com/2018/11/revuestarlight.html
ライズ・オブ・ザ・ノーススター
ワードレコーズ (2018-11-02)
売り上げランキング: 108,920
ワードレコーズ (2018-11-02)
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フランスの泰斗、RISE OF THE NORTHSTARは相変わらずブレない。永遠のジャンプ少年ミクスチャーFURYOハードコアメタリックスタイルで大乱舞。「王子のように歩き、サイヤ人のように踏み潰す」「天地魔闘の構え、敗れない構え」「我愛羅と彼の母のように、触れられない韻」……。最新作『The Legacy Of Shi』では、七弦ギターの全面的な導入により、メタル・クロスオーヴァーFURYOサウンドはよりヘヴィに、よりタフに超越。お前たちはもうSHIを伝承したか?
今年のバーチャルねこのメキメキな躍進ぶりには目を見張りました。6月に1st『Rojiura Cat』と2nd『Yaneura Cat』、7月に3rd『July Cat』、9月に4th『Orange Cat』、10月に5th『Rojiura Cat Extend』、12月に6th『North Cat』と、6枚のアルバムをリリース。旺盛なクリエイティヴィティもさることながら、アルバムを出すごとに「仕上がって」きているのを感じました。あまりにも頼もしい。ねこなのに? ねこだから? いいえ、ねこゆえに。公式webサイトが魔法のiらんどの無料ホームページサービスというのも味わいがある。
村井研次郎(cali≠gari)
バップ (2018-11-07)
売り上げランキング: 12,381
バップ (2018-11-07)
売り上げランキング: 12,381
『UNDERMINED』は、SEX MACHINEGUNSやELLEGUNS、cali≠gariなどで知られるザ・凄腕ベーシスト 村井研次郎の初のインストゥルメンタル・ソロアルバム。元々ポップなプログレが好きだという村井氏がプログレに軸を置いて制作したという本作は、歯切れよくポップ&ハードにトバしまくった快作。テクニックよし、楽曲よし、そして高密度の音でお出迎えされます。アレンジャーは、NARASAKIの弟子筋である諸田英司。さらにCOALTAR OF THE DEEPERS、NoGoD、ELLEGUNSの面々や、cali≠gariの桜井青、石井秀仁がゲスト参加しています。
JYOCHO
No Big Deal Records (2018-12-05)
売り上げランキング: 1,636
No Big Deal Records (2018-12-05)
売り上げランキング: 1,636
ミニアルバムとEPを経て、師走に満を持してリリースされたJYOCHOの1stフルアルバム『美しい終末サイクル』は、現在進行形でヘヴィローテーション中です。プログレッシヴ・ロック、ポスト・ロック、マスロックetcetc……がアコースティカルな響きと静かなグルーヴ感、猫田ねたこのヴォーカルのもとに豊潤に溶け合い、優しく包み込む。それでいて凄みのある「ポップ」サウンド。大海のうねりのようなアルバムです。