2000年代に入ってからYESやCAMELのツアーに参加し、近年ではThe SynやRENAISSANSE、フランシス・ダナリーのツアーに参加している若手キーボーディスト Tom Brislin(トム・ブリスリン)。プログレ界隈でしょっちゅう名前を見かけるので、彼はどっぷりプログレ畑の人なのかなと思っていたのだけれども、さにあらず、調べてみるとかなり面白い経歴と魅力的なポップセンスの持ち主だと知った。90年代からYou Were Spiralingというポップ・ロック・バンドのフロントマンとして活動(2000年代からはSpiralingに改名)していて、その活動が縁でOK GOのツアーやアルバムに参加したというのはとても興味深い。
セーラームーンの劇伴に「Larks' Tongues in Aspic Part 2(太陽と戦慄パート2)」みたいな曲があったよと聞いて以来、気になって調べていたのですが、どうやらシリーズ5作目にあたる「セーラースターズ」(1996年~1997年)の劇伴だったようです。第32話(シリーズ通産だと第198話)で流れたのを確認。また、当該BGMはサントラである『セーラースターズ ミュージックコレクション』のVol.1とVol.2、『セーラームーンシリーズメモリアルミュージックボックス』には未収録です。
2001年から2002年にかけて放送されたTVアニメシリーズ版「Hellsing」。元 宇都宮隆バンドの石井妥師氏による劇伴は滅法素晴らしい内容で、70年代ニュー・ロックなテイストの香るハード・ロックサウンドで貫かれており、シビれます。この曲は「21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)」のオマージュも感じさせる1曲。
2003年から2004年にかけて放送されたアニメ版「魁!!クロマティ高校」は、劇伴を担当したバンドが「日本のKING CRIMSON」こと美狂乱だったので異様にプログレ濃度の高い怪作でした。なかでも「メカ沢ミニマル」は「Neal And Jack And Me」のパロディ。2枚のサウンドトラックは共に必聴であります。
アニメ版「銀魂」第2期で2012年1月から2月にかけて放送された第244話~247話〈バラガキ篇〉の劇伴。「21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)」の、ド直球なパロディ。音源としては4枚目のサントラに収録されております。また、〈バラガキ篇〉には「茨ガキと薔薇ガキ」という曲もあるのですが、こちらは21世紀の精神異常者にYESの「Heart Of The Sunrise(燃える朝焼け)」を足して2で割ったような曲調になっています。
KING CRIMSON「太陽と戦慄パートII」「Epitaph」「21世紀の精神異常者」をツギハギした「ウーパークィーンの宮殿」(坂口あやさんによる元気溢れるヴォーカルとのミスマッチ感が何とも妙味)。はっぴぃえんど「風をあつめて」を元にした、むしまるQでは珍しい邦楽パロディ曲「みずのなかの小さなクマ」(ちなみにクレジットは"はっぴぃENDO"になっています)。金子マリさん、おおたか静流さん、人見元基氏、野村義男氏が一同に会した「いのちのかね」。むしまるQのラストを飾った曲であり、ベーシストである鳴瀬善博氏がヴォーカルを取る「大脱皮のテーマ」(元ネタは「The Great Escape March(大脱走のマーチ)」)。…と、語りだしたらキリがありません。末永く聴き続けていきたいアルバムです。一家に1枚、是非どうぞ。