2018年7月9日月曜日

2018年上半期フェイバリットトラック&MV 15選

▼DA PUMP「U.S.A.」


 オリジナルはジョー・イエローの1992年のイタロディスコ/ハイエナジーチューン。2018年にこの曲をもってきたのは事務所の社長だったそうで、その大胆なオーダーに見事にこたえ、歌いこなし踊りこなしたDA PUMPの面々も素晴らしい。間違いなく上半期の完全勝利シングルでしょう。カップリングで収録されているm.c.A・T書き下ろしの「Take it Easy」も凄くいいです。



▼Varra ft. blumen「planet stuff」


 vaporwaveを装うチリのDIYジャズ・ロック/フュージョン系マルチプレイヤー「Varra」氏の存在は、今期のひとつの収穫でした。コンパクトな習作インスト集と見せかけて、メロディが光る瞬間がそこかしこにあり、独特のセンスがダダ漏れなMVもろとも才人のオーラがビンビンです。これはルイジアナのピアノインストユニット blumenとのコラボレーション曲。
http://camelletgo.blogspot.com/2018/05/varra.html



▼Clown Core「Truth and Life」


 わざわざ簡易レンタルトイレに楽器を持ち込んで演奏する謎のドラムンベーススムースジャズパンクデスメタルグラインドコアEDM便所デュオ。クラウンコアにはウンコの三文字が含まれている。ウンコ。
http://camelletgo.blogspot.com/2018/03/clowncore.html



▼GRAILKNIGHTS feat. Joakim Broden「Pumping Iron Power」


ドイツのスーパーヒーローメタルバンド GRAILKNIGHTSの4年ぶりの新作アルバム『Knightfall』より、SABATONのヨアキム・ブローデンがゲストで参加した曲のMV。わざわざ3パターンで表現されるヨアキムの存在感がズルい。メタルヨアキムは商品化すればよろしいのではないか。



▼KINO「Grey Shapes on Concrete Fields」


 ジョン・ミッチェルとピート・トレワヴァスが一緒にスタジオ入りしたり、2005年作『Picture』のリマスター再発盤が出たりと、昨年から再編フラグが立っていたKINOの13年ぶりの新作アルバム。この13年でミッチェルのFROST*、IT BITESへの加入や、ソロプロジェクトLONELY ROBOTの活動立ち上げなどを経たこともあってか、以前よりだいぶコッテリしましたが、この曲は抜きんでて印象的でした。



▼林瑪黛/MATELIN「嗨 單細胞」


 台湾のエレクトロ・ポップ/トリップホップ・バンドが2017年12月にリリースした2ndフルアルバム『嗨!又相遇了』の収録曲のMV(アップロードは今年3月)。これに限らず、彼らのジャケットアートワークやMVはクオリティが軒並み高く、ため息が出るほど素晴らしいです。
http://camelletgo.blogspot.com/2018/01/ma-te-lin.html



▼国府達矢「薔薇」


 世の中には一発で空気をズバッと変えてしまう曲がありますが、国府氏の15年ぶりの新作ソロアルバム『ロックブッダ』の冒頭を飾る「薔薇」もまた間違いなくその類です。これまでの空白を一気に埋めるかのように、年内にさらに3枚のアルバムをリリース予定だそうですが、その先ぶれとしても申し分のない一曲。



▼Seventh Wonder「Victorious」


 10月リリース予定の新作アルバム『Tiara』の収録曲。こんなにも先行公開曲らしい曲をリリースの半年前に教えてくれるなんて、粋なことしてくれるじゃないですか。"We will be victorious. In the blink of an eye we ascend to the sky. Glorious. Victorious."のパワフル&キャッチーなライン、最高。



▼M・M・Keeravaani「My Faith My Mentor」


 今年1月から約2か月にわたってEP形式でオフィシャルアップロードされてきた「バーフバリ」劇伴トラック。3月4日付でリリースされたスコアEP第10弾をもってついに完結。「王の凱旋」のエピローグを飾ったこの6分半のスコアは噛み締めたくなるくらいいい曲だし、冒頭との連環的共鳴を否応なく喚起させてくれるのも素晴らしいし、バーフバリという作品の「静」の側面を象徴する一曲だと思います。
http://camelletgo.blogspot.com/2018/01/baahubali-music-complete-guide.html



▼RIOT V「Heart of a Lion」


 ジョニー軍団一斉蜂起ジャケともども素晴らしかったRIOT Vの新作アルバム。納得の珠玉チューンでラストまで爆走していくなかで、中盤のこの曲が一際ガツンと効いてくる。



▼THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「Lovers In The Rain」


 SOILWORK、ARCH ENEMY、MEAN STREAKの面々によるメロディック・ハード・ロック・バンドであり、もはやサイドプロジェクトとは思えぬスピード感でアルバムを制作しているナイトフライトオーケストラの新作アルバム『Sometimes The World Ain't Enough』からのMV、《「グラフィックノベル風リリックビデオ」風の80'sジュヴナイルなMV』》という、ちょっと入れ子みたいな趣向で素晴らしい。



▼Roy Khan「For All」


 燃え尽きからの復帰を果たし、さらにCONCEPTIONの再結成を宣言したロイ・カーンがYouTubeに投稿した7年ぶりの「新曲」。シンプルなトリオ編成での染みるバラードで、ロイのヴォーカルはやはり凄いと改めて思わせてくれます。



▼NINJA SEX PARTY「Orgy for One」


 デジタルシングル。キャッチーな歌メロ、華麗なハーモニーで乱交パーティーについて歌っている……のかと思いきや、乱交パーティーの妄想でシコっている男の歌だった。

It’s not just masturbation it’s an orgy for one
It’s a fuckin’ celebration it’s an orgy for one
Sixty nine Without the nine
Now pour the wine
I’m mine all mine



▼Louis Cole feat. Genevieve Artadi「When You're Ugly」


 異才奇才変態超人ルイス・コールの7年ぶりの新作ソロアルバム『Time』から、ジェネビーブ・アルタディー参加の先行シングル。実質KNOWERである。両脇を固めるちんぽマスクパーソンがまぶしい。ちんぽ。



▼ミソシタ「ミッドナイト・ファイティングブリーフ」


 突如として出現したバーチャルyoutuberポエムコア。しかし、その中の人は以前から知っていた。彼のかつてのインタビューから数年あまり、耕してきた土壌にスケベとヴァーチャルが噛み合って、ついにアセンションしてしまった。なので、この曲はマジでクリティカルというか、ついに赤玉を出してしまったくらいの到達がある。一方でこれは始まりであり、こっからがdope。