緑の法則(紙ジャケット仕様) (2013/04/24) 鈴木さえ子 商品詳細を見る |
誰もが聴いたことがあるであろう、日清チキンラーメンのCMの「すぐおいし~、すごくおいし~♪」のジングルを作ったお方であり、ムーンライダーズの鈴木慶一氏の元パートナーであり、コンポーザー/ドラマーである鈴木さえ子さんが1985年に発表した3rdソロアルバム。鈴木慶一氏もプロデュースや演奏で参加しております。また、演奏陣には、同じくムーンライダーズの白井良明氏(g)や、REAL FISHの矢口博康氏(sax.clarinet)、渡辺等氏(b.mandolin)の名前もクレジットされています。自転車のベルや口笛、フィンガースナップ等の非楽器類の音のコラージュで作り上げられた「夏休みが待ち遠しい~Mon Biclo」を皮切りにして、こそばゆくて小気味良くて可愛らしくて、ギミックもふんだんに凝らされたニューウェイヴ&テクノ・ポップ・サウンドが色彩も鮮やかに広がります。「The Green-Eyed Monster」「Good Morning」などのヴォーカルナンバーのシャキっとした躍動感も素晴らしく、曲調と相まってワクワクとした気持ちでいっぱいになります。その一方で、「イワンのバカ」「BИЙ」といった実験的な薫りを感じさせる楽曲もあり、アルバムの印象をさらに独特なものへと押し上げています。インストナンバーからヴォーカルナンバーまで、さながら手入れの行き届いた箱庭のように仕上げられており、聴くたびに新しい発見があることでしょう。鈴木慶一さんも関わられている『MOTHER』シリーズの楽曲が好きな方にもオススメです。良い意味で力の抜けた、のほほんとノーテンキなムードには相通ずるものがあると思うんですよね。
つい先ごろ(2013年4月)、SHM-CD/紙ジャケット仕様でリマスター盤が再発されました。ボーナス・トラックも1曲("Come Wonder With Me"の別ミックス)収録されています。というわけで、この機会に是非。
●鈴木さえ子 - Wikipedia