2010年1月5日火曜日

プログレッシヴなゲームミュージック集 Vol.4

2年ほど前にニコニコに投稿した動画「プログレッシヴなゲームミュージック集」の能書きを旧ブログに書き残していたのだけれども、改めて手を加えて書き直し(といってもあんまり変わってないけど)てみる。


●メタルユーキ
「雷牙:Kartus Part1」「サンダークロスII:Kartus Part2」


前者はテクモ制作によるSTG。後者はコナミ制作によるSTG。共に91年発表。 Kartus→TarkusということでEL&Pの影響バリバリ。Part1の方がオマージュ度は高く、モロ過ぎなフレーズ多数で思わずニヤニヤ。


●桜庭統
「グラナダ:Hopping Express」


ウルフチーム制作の全方向STG。Emerson,Lake&Powell。


●吉田健志
「テラクレスタ」


日本物産のアーケードSTG。ニチブツサウンドを方向付けた吉田氏の作風はプログレの影響を受けているように思います。


●野口和雄/細江慎治
「メタルホーク」


メタルホークは88年発表のナムコのアーケードSTG。今でこそテクノなイメージのある細江氏ですが、初期の頃はかなりギラついた楽曲を作られていました。ドラゴンセイバー然り、ドラマティックなメロディーの連続にはシビれます。


●山西利治/吉田猛
「サンダーフォースIV:Space Walk/Battle Ship/Recalcitrance/War Like Requiem」


TFIVの楽曲はHR/HM6割・フュージョン3割・プログレ1割、といったところで、そんなにプログレ度は高くないんですが、勢いで入れてしまった。


●Manfred Linzner
「IRIDION 3D:Medley(アレンジ)」


ドイツのゲーム制作会社:Shin'en制作によるGBAのSTG(日本未発売)。作曲者であるPinkことマンフレッド・リンズナー氏は質・量共に申し分ないクオリティの楽曲を作るお方。このアレンジメドレーはハリのあるサウンドとプログレチックな流れを感じる佳曲。


●RICK WAKEMAN
「MICROCOSM:Callhinor/Egoniaga」


後にWipeoutを発表するPsygnosis社による3DSTG:マイクロコズム。リック・ウェイクマンが楽曲に関わっております。ゲームミュージックらしさを感じさせつつもウェイクマン節は全開。この2曲はそれが如実に伺えるのではないかと。


●小川文明
「Keyboardmania:Henry Henry」


「ARMAJIRO」同様キーマニ1st提供曲。あちらがEL&P『Tarkus』のパロディなら、こちらはリック・ウェイクマン『ヘンリーVIII世と6人の妻』のパロディ。


●西脇辰弥/菅沼孝三
「Keyboardmania 3rd:Threshold Lebel」


「音ゲー向きの曲じゃねーだろ!」とツッコミたくなるほどのレコメン系カオティックミュージック。ドラム&オルガンが軋みと唸りを上げております。


●川田宏行
「ワルキューレの伝説:地下のテーマ」


広がりのあるメロディーがいかにも冒険している感たっぷりなプロローグも良いですが、この地下のテーマもまた素晴らしい曲。楽曲は作曲者の川田氏曰く「某プログレ・ブルースバンドのパロディになってしまった」だそうです。


●崎元仁&岩田匡治
「マジカルチェイス:ラー族のセンリツによる へんそうきょく」


オウガバトルで有名なクエスト制作による91年のSTG:マジカルチェイス。作曲は現ベイシスケイプのお二人。崎元氏は初期の頃プログレ系の曲作ってたというのはホントみたいですね。


●梅垣留奈
「チョロQ2:ミドル、ロング、スペシャルサーキット/フリーウェイ」


息の長いチョロQシリーズ、ゲームだけでなく楽曲もその質の高さからかファンが多いようです。レースゲーとあって楽曲はフュージョンタイプが多いのですが、そんな中でもこの2曲はプログレ度の高い曲。ちなみに梅垣女史はLu7というフュージョン・プログレバンドのキーボーディストでもあります。


●増田順一
「ポケットモンスター FR&LG:ラストバトル/デオキシス登場」


GBAに移行してからのポケモンはバトル系楽曲が結構プログレチックになったような気がします。


●菊田裕樹
「に~づまはセーラー服 ~ダーリンは担任教師~:運命の1/2」


同名エロゲの主題歌です。菊田氏のポップセンスとプログレセンスが絶妙にブレンドされた良曲だと思います。


●鈴木慶一&田中宏和
「MOTHER 2:Eight Melodies(アレンジ)」


『MOTHER1+2 オリジナルサウンドトラック』収録のアレンジ版。中盤からのシンセによるゆったりと暖かみのある盛り上がりは、鈴木、田中氏両氏の60~70年代ロック/ポップス好きが滲み出ているかのよう。ちなみにこのアレンジ盤、CAMELなどのストリングス・アレンジで知られるアレンジャーのデヴィッド・ベッドフォードがストリングスアレンジで参加しております。