大沢伸一 Drop's 赤い公園 TK from 凛として時雨 人間椅子 GEEKS MINE taffy SCAM CIRCLE MOJA memento森 Liliies and Remains Sawagi ギターウルフ
キングレコード (2015-11-25)
売り上げランキング: 499
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http://camelletgo.blogspot.com/2015/08/ninsatsu-nin.html
7月にリリースされた『忍』に続く、アニメーション版「ニンジャスレイヤー」のコンピレーション第二弾『殺』。本CDは、14バンド/アーティストによる第十三話から第二十五話までのタイアップ曲と、MONDO GROSSOの大沢伸一氏による本編BGM 7曲を併録。サイケデリック・ロック、ヘヴィ・ロック、オルタナティヴ・ロック、ミクスチャー、エレクトロ、などの多種ジャンルを十二分に堪能できるショウケースとして今回もエキサイティングなセレクションです。収録曲については、忍殺公式アカウントはもちろん、ザ・ヴァーティゴ=サンもTwitter上で行われたアルバム同時実況企画で各曲解説や各エピソードにどの曲を配するかなどの裏話をつぶやいておられるので激しくログの一読をオススメです。
http://twilog.org/NJSLYR/date-151117
http://twilog.org/the_v_njslyr/date-151129
taffy、Sawagi、Borisの3バンドは『忍』に続き登場。taffyの"dr.k"は、今年発表のEP『Darkle』の収録曲(当初はイギリス限定発売でしたが、ファンの要望で急遽日本発売が決定したとのこと)。このキュートなシューゲイザー感は本当にクセになる。前コンピでは今年発表の最新アルバム『Starts to think?』の収録曲を別ミックスで提供していたSawagiは今回、梵語で「錫杖」を意味する"KHAKKHARA"というデジタリーな高まりを孕んだ疾走チューンをアニメのために書き下ろしており、気合のほどをうかがわせてくれます。ボーナストラックとして収録されているBorisの"Memento Mori"は都合3曲目の提供曲であり挿入歌。本編ではインストゥルメンタル版で流れていたのですが、CDではヴォーカル入り。ズルズルどっぷりのストーナー・チューンです。サウンドプロデュースはバンドと成田忍氏。また、第二十六話のエンディングテーマでは第一話より再び"キルミスター"が使用されております。Borisに始まり、Borisで中継ぎ、Borisで終わる、なんとも粋な趣向ですね。
Drop'sはタフなブルーズ・ロックを放つ札幌のガールズ・バンド。"Purple My Ghost"は今年発表のEP『未来』からの一曲。同じく芯の強を持ったガールズバンドである赤い公園は2013年発表の1stアルバム『公園デビュー』収録の"もんだな"を「NINJA MIX」と題した別ミックスで提供。原曲はピアノが印象的でしたが、こちらは笛の音色とザッピング音などが入って作品世界にグッと寄せたイメージ。同じ曲ながら趣を全く異にした印象なのが面白い。「手伝う男は もういない」の一節といい、「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」のエピソードにしごくマッチングしています。TK from 凛として時雨の"Fantastic Magic"は、2014年リリースの同タイトルアルバムの冒頭曲。エモーショナルなTKのヴォーカルと轟音ギターと、触れると切れそうな繊細なピアノ&ストリングが乱舞する美しきキラーチューン。ひとたびサビを耳にすればオハギならぬオカカが欲しくなる。GEEKSの"NINJA SOUL"は書き下ろし曲。忍殺おなじみのワードをたっぷり詰め込み、痛快なコトダマ力といかがわしさに満ちたシンガロング必至のパンクチューン。
MINEは、SCAFULL KING/FRONTIER BACKYARDの増渕謙司氏を中心に、band apart、MOP of HEADのメンバーらによって今年七月に結成されたばかりのスーパーバンドで、"TEAR OF THE PIERROT"は元々は増渕氏の2003年発表のソロアルバム『TALES OF THE AXXE PLAYER ギター弾きにまつわる物語』の収録曲。賑やかでトロピカルなムードたっぷりながら、密度の高いバンドアンサンブルがワザマエな一曲です。発表から12年越しでアニメタイアップを果たすというのもすごい話ですね。札幌のエレクトロ・ユニット SCAMCIRCLEの"Alone"は書き下ろし曲。醒めたイメージとミクスチャーな音の趣向がヒリついた感触をもたらしてくれます。今回、楽曲提供のニュースを聞いて一番ビックリさせられたのが人間椅子ですが、書き下ろしの"泥の雨"は畳み掛けるイントロから貫禄のヘヴィ・チューンで、これだよコレコレと言いたくなる人間椅子サウンドがまとめて降りかかってきます。MOJA "Hight Speed"は2009年発表の1stアルバム『Moja』の収録曲。MOJAはベースとドラムスによる男女デュオなのですが、放たれるサウンドはフルバンド顔負けの厚みとヘヴィネスを兼ね備えており、圧倒されます。MOJAは大沢氏と共に先ごろバンドを結成し、来年1月末にライヴイベントでお披露目を行う予定とのことなので、こちらの動向も見逃せません。
神戸の4ピースバンドMemento森の"sick hack"は未発表音源で参戦。可変する鋭角的ミクスチャーサウンドに載せたアジテーションと衝動そして叙情性ほとばしるヴォーカルが気持ちよく突き刺さってくる。Lillies and Remainsはニューウェイヴ/ポストパンクバンド。かつて隆盛したエレクトリック・ボディ・ミュージックを拡大再解釈したようなサウンドを展開し、憂いと退廃の美を帯びた"Body"は2014年発表の3rdアルバム『Romanticism』の冒頭曲。ちなみに同作のプロデュースは元 SOFT BALLET~現 minus(-)、SCHAFTの藤井麻輝氏が手がけているところもポイントです。ギターウルフは一発録り上等のとんでもなくラフな書き下ろし曲"JET REASON"でまさにぶっ放して突き抜けた感。というか、いつものギターウルフ。これぞギターウルフ。わっはっは。二枚とも良質なバンドサンプラーとしてバツグンに機能しており、改めて好企画のコンピレーションであると認識しました。収録バンドのオリジナルアルバムをまたもや何枚も買い求めるハメになりそうです。
http://ninjaslayer-animation.com/
●Drop's - Official Site
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●Memento森 - Official Site
●Lillies and Remains - Official Site
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●ギターウルフ - Official Site
●Boris - Official Site
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