エマーソン,レイク&パーマー / キース・エマーソンをオマージュした、もしくは少なからず意識したのではないかと思われるゲーム・ミュージックを、全3回に渡って年代順にご紹介してゆくというニッチな企画。今回は、1992年から1999年まで。
【イントロダクション】
【1985~1991】
【1992~1999】
【2001~】
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溝口功・窪寺義明・岩垂徳行「STAGE 1」
from "鋼鉄帝国 STEEL EMPIRE"
[ホット・ビィ - MEGADRIVE - 1992]
『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』のメインテーマと、エマーソン、レイク&パウエル「The Score」をミックスしたような一曲。
渡辺夕香「STAGE 7~STAGE 7 BOSS」
from "ニンジャコマンドー"
[ADK - ARCADE - 1992]
やたらとニンジャにこだわったゲームをリリースしていた、今は亡きADKの92年作品。最終ステージが何故かタルカス。ちなみに、クリアBGMはショスタコーヴィッチの交響曲5番オマージュです。
ゲーマデリック「Dragongun~神炎~(アレンジ)」
from "超次元竜ドラゴンガン"
[データイースト - ARCADE - 1992]
ファンタジー系ガンシューティングゲーム。こちらはサントラに収録されている、ステージ1BGM「神炎」のアレンジ版。"庶民のファンファーレ"を意識したアレンジになっています。
小谷野謙一「タイトルテーマ」
from "新日本プロレスリング'94 バトルフィールド IN 闘強導夢"
[バリエ - SUPER FAMICOM - 1994]
こちらもエマーソン、レイク&パウエル「The Score」。
高添香織・前田英人・志倉千代丸・那珂裕之「Blood of Star 1」
from "テコンドー"
[ヒューマン - SUPER FAMICOM - 1994]
「ファイヤープロレスリング」のヒューマンの単発作。ファイプロシリーズに負けないアグレッシヴなBGM群のなかにエマーソン、レイク&パウエル「Touch And Go」オマージュがあります。
植松伸夫「妖星乱舞(第四楽章)」
from "FINAL FANTASY VI"
[スクウェア - SUPER FAMICOM - 1994]
全四部構成、トータル17分という、FF6屈指の大曲。特に第四楽章はEL&Pからの影響が強く伺えるものになっております。
松枝賀子(作曲)/植松伸夫(編曲)「ボス・バトル1」
from "クロノトリガー"
[スクウェア - SUPER FAMICOM - 1995]
クロノトリガーは光田康典氏が殆どの楽曲を手がけられておりますが、この曲のみ松枝さん作曲。高揚感のあるキーボード・プログレ仕立て。植松さんの編曲もバッチリ効いております。
松枝賀子「中ボスバトル」
from "バハムートラグーン"
[スクウェア - SUPER FAMICOM - 1996]
そして、クロノトリガー戦闘曲でのキーボード・プログレ路線をさらにグレードアップさせたのがこちら。
植松伸夫「ジェノス」
from "フロントミッション ガンハザード"
[スクウェア - SUPER FAMICOM - 1996]
フロントミッションの正史ではなく派生シリーズですが、ゲームシステム、楽曲、ヴィジュアル、いずれも素晴らしく、まごうことなき名作アクションゲームです。楽曲は植松伸夫氏と光田康典氏という強力なタッグ。楽曲は二人の特色がハッキリと出ていて非常に解りやすいものがあり、粒揃いです。
渡辺邦孝「ムーラ」
from "デスクリムゾン"
[エコール - SEGA SATURN - 1996]
EL&P/キース・エマーソンからの影響を色濃く投影した楽曲が多いデスクリムゾンですが、なかでも「ムーラ」は「Tarkus」のオマージュが全開。渡辺邦孝氏は、プログレッシヴ・ロック・バンドNOVELAの前身バンド山水館のキーボーディスト。
笹井隆司「修羅妄執」
from "ブシドーブレード弐"
[スクウェア - PLAYSTATION - 1998]
笹井隆司氏はNOVELAの元ベーシスト(中期(第二期)~後期(第三期)に在籍)の経歴の持ち主。「修羅妄執」は、氏がベーシストであることを強烈に印象付ける、ベキベキなベースラインが堪らない和風「Tarkus」といった趣の1曲。
「エドゥアルド賛歌」
from "バッケンローダー"
[SEGA- SEGA SATURN - 1998]
オープニング、エンディング曲に元KING CRIMSON~FOREIGHER~21st Century Schizoid Bandの大御所イアン・マクドナルドを起用しているのですが、イアン氏が関与されていないゲーム本編の楽曲もプログレで、明らかにKING CRIMONやEL&Pを意識したような曲もチラホラ出てきます。ジャズ・ロック、チェンバー・ロックな傾向も強め。
小谷野謙一/崎元仁「Cool Riding」
from "アームドポリス バトライダー"
[ライジング - ARCADE -1998]
大久保治信
from "戦国TURB FanFan I Love Me Dunce-Doublentendre"
[NECホームエレクトロニクス - DREAMCAST - 1999]
今でも根強いファンがいる、ドリームキャストのアクションRPG。そのファンディスクの楽曲。モロにEL&Pの「Hoedown」です。作曲者の大久保氏はEL&Pを聞き音楽に目覚めたという人で、過去にはGOOD JOBなるプログレバンドでキーボーディストを務めておりました(現在はTruth And Realityというプログレ・バンドで活動中)。ゲーム本編中にはキーボード・プログレ系の楽曲がいくつかあったりします。
佐藤天平「The Q-Tank Hero」
from "コンバットチョロQ"
[タカラ - PLAYSTATION - 1999]
チョロQシリーズの1作。作曲はディスガイア・シリーズなどで知られる佐藤天平氏。EL&PはEL&Pでも、こちらはEmerson,Lake&Powellの「The Score」を意識した楽曲です。