2016年5月4日水曜日

サンディエゴのチープな闇鍋シンセウェイヴ ― Atomic Shrine Maiden (アトミック巫女)『The 3D Album』(2016)




 サンディエゴ出身のジェーデン・エッケルによるシンセポップユニット Atomic Shrine Maiden(アトミック巫女)。ユニット名は、イラストレーターのうえむら氏のイラスト「アトミック巫女」からのいただき。いつごろから音楽活動を開始したのかは不明ですが、友人がつくったという「Charisma VI」なるゲームのサントラを2013年に、カオスなマッシュアップ曲集『Jojo's Bizarre Circus and Other Pointless Mashups』を2014年に、FL Studioと生ギターで制作したという古い7曲入りEP『7 Songs』を2015年にリリースしています。この三作はいずれも習作どまりの印象ですが、先ごろリリースされた『The 3D Album』は、シンセウェイヴ路線を打ち出し、「SIDE BLUE」「SIDE RED」に分かれたコンセプトアルバムとして制作されています。80年代シンセポップをベースに、闇鍋的にネタを放り込んで好き放題やっており、vaporwaveとは異なるチープさが妙にクセになる仕上がり。ダウンロードは$7より。別途フリーダウンロードで入手も可能ですが、有料版はジェーデン氏によるオーディオコメンタリーと、楽曲のモノラルヴァージョンがボーナストラックが追加収録されています。


http://atomicshrinemaiden.tumblr.com/
https://soundcloud.com/atomicshrinemaiden