2014年2月15日土曜日

SOPHIA『Defiance』(1986)

ディファイアンス(紙ジャケット仕様)ディファイアンス(紙ジャケット仕様)
(2013/09/04)
ソフィア

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 昨年、キング・レコードのジャパニーズ・プログレ紙ジャケット再発シリーズのラインナップに加わり、KENNEDYと共に本邦初CD化となったタイトル。関西のプログレッシヴ・ハード・ロック・バンド「ソフィア」が'86年にリリースした唯一のフルアルバム作品。初期NOVELAのコピーバンドとして活動していたというソフィアが結成されたのは80年代後半。結成当時はツインギター、キーボードを含む6人編成だったそうで、メンバーには、後にLAZY(影山ヒロノブ氏や高崎晃氏も在籍していたハード・ロック・バンド)の井上俊次氏と田中宏幸氏によるバンド ネバーランドに引き抜かれる貴智明氏(vo)や、本家NOVELAの第二期メンバーとして加入する西田竜一氏(ds)も在籍しておりました。最終的なラインナップは土坂健司(g)、森川健司(vo)、林伸哉(b)、細川博史(ds)の4人に落ち着きます。サウンドはNOVELAの影響下の耽美なムードをまとったトリッキーなプログレッシヴ・ハード・ロックなのですが、中性的な声質の持ち主である森川健司氏のハイトーン・ヴォーカルは、高いヴォルテージで突き抜ける五十嵐久勝氏のそれとは異なり、シャープでありながらどこかスウィートな印象もあります。NOVELAと同等、もしくはそれ以上に好みを分けるところかもしれませんが、個人的には森川さんのヴォーカル、好きです。

 '84年末にリリースされた4曲入りミニアルバムを経て、'86年の2月にリリースされた本作は、プロデューサーにURBAN DANCEの成田忍氏、サウンドスーパーバイザーにDADAの小西健司氏という、後の4-Dのメンバーでもある二人を迎えて制作されたアルバム(ちなみに、成田氏はこれ以前に五十嵐氏の1stソロアルバム『Puzzle』のプロデュースも手がけております)。ゲートリバーブをかけたドラムをはじめとしたフワーンとした音作りや、煌びやかな楽曲アレンジなど、ニューウェイヴ色が強い仕上がり。同時期のNOVELAも同様にニューウェイヴ路線を展開しておりましたが、シンフォニックな色合いも強かった第三期NOVELAと比べると、随分とポップな感触。このあたりは、やはり成田氏のプロデュースによるものなんだろうなあと思います。楽曲とアレンジが嚙み合わない場面もあるものの(9分の大曲"Prism"や、"Liberal"など、テクニカルな展開のある曲が特にそう感じます)、ミステリアスなイントロをハイトーンで突き破る瞬間のインパクトも絶大な疾走チューン"Defiance"や、洗練されたアレンジと構成で伸びやかなヴォーカルもバッチリと決まる"Lacher"は名曲です。結局このニューウェイヴ化はファンには受け入れられず、アルバム発表の数ヵ月後にバンドは解散してしまいますが、時代の流れも含めて考えると、やはり難しいものがあったんだなあと感じます。四半世紀を経た今こそ、再評価されて欲しいですね。

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01. Defiance (作詞・作曲:土坂健司)
02. Dancin' Doll (作詞・作曲:土坂健司)
03. Monologue (作詞・作曲:土坂健司)
04. Lacher (作詞・作曲:土坂健司)
05. Prism[Instrumental Version] (作詞・作曲:細川博史)
06. Liberal (作詞・作曲:土坂健司)
07. In Tears (作詞・作曲:細川博史)

Sound Produced 成田忍
Sound Supervised 小西健司

土坂健司(g)
森川健司(vo)
林伸哉(b)
細川博史(ds)

LP盤[K28P-600](1986.2)
CD盤[KICS-91940](2013.9.4)


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 バンド解散後の各メンバーについて。林伸哉氏のみ、その後の動向や近況は不明なのですが、森川健司氏は、OSAKA NEON KNIGHTSや、元ページェントの中嶋一晃氏率いるGo To HongKongなどで現在も活動中。土坂健司氏はプログレ・ハード・バンドVirgin Sabelのフロントマンとしてライヴを行っているようです。細川氏は'94年に泉陸奥彦氏や五十嵐久勝氏とMILLPLATを結成し、同年に1枚のアルバムを残しております。近年はギタリストとのインスト・デュオ・ユニットSTRANDで活動中(Virgin Sabelとの対バンも行っていたようです)。また、2011年に行われたギタドラのライヴイベントに、泉氏と共に参加されておりました。その後、STRAND名義でギタドラへの楽曲提供もされたようです。これがまたテクニカルな1曲なのです。


SOPHIA『Defiance』(1986)
KENNEDY(泉陸奥彦)『Kennedy!』(1987)
KENNEDY(泉陸奥彦)『Twinkling Nasa』(1986)

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