予定通り19:30にスタート、1曲目は粛々とした雰囲気にて展開される「神の摂理に挑む者たち」。生で一度聴きたいと思っていた楽曲でのスタートは非常に嬉しかったです。終了後、川越氏がビデオカメラのスイッチをうっかり入れ忘れていたという事実が発覚し、場の雰囲気がさらに和やかなムードに包まれる一幕も。そして、16分の21拍子を刻む難曲「かげろう」へ。気品を感じさせつつも、ガッ、ガッと踏み込んでいくような展開がたまりません。ひとたび間をおき「凍てついた記憶」へと繋がります。大山氏曰く"新兵器を投入したいと思います"ということで筒井嬢が一旦Sクラリネットに持ち替え、お次は「Legend」。ピアノに導かれ、大山氏の鋭いカッティングギター、筒井嬢のクラリネットサウンドが中心となって織り成される祝祭的ムード、シャキっとフレッシュな趣を感じさせるアンサンブルが心地良い1曲。終了後、大山氏のアナウンスで本日のスペシャル・ゲスト:パーカッション奏者の中島オバヲ氏がアンサンブルに参加、まずは「黄源の舞」を。パーカッションが加わったことで厚みを増したアンサンブルはやはり非常にパワフルな感触で、躍動的な曲調もあってか、目の覚めるようなロック的ダイナミズムもたっぷりと体感。続いて、「邂逅」。情熱的な味を加えるパーカッション、和風情緒豊かで鋭いアンサンブルが突き刺さってきます。そして「ルミナス・フラワー」で第一部は〆。
しばしの休憩を挟み、第二部へ。リコーダーとヴァイオリンの絡みが心地よい「ユハンヌス」、激しくキレたヴァイオリンによる粘りのあるフレージングが特徴の、アストル・ピアソラ的タンゴ・ナンバー「ベタ・スプレンデス」、一転して爽やかなるキレ味を含みこんだ「Perpetual Motion」へと続いて、再び中島氏を迎えて、今回初披露となる新曲「命を繋ぐ水」へ。つい最近大山氏が手がけた某ゲームの楽曲のアレンジだそうで、民族的テイストもたっぷりの颯爽と駆けるかのような曲。収録されている某ゲームが非常に気になるところであります(恐らくPSPソフトであるクラシック・ダンジョンではないかという話も)。エレアスでもお馴染みの「迷いの森」、そしてオバヲ氏による激しい刻みのパーカッションソロから流れるようにしてアコアスの代表曲である「Marching Grass on the Hill」と続き、ラストは、いつも北海道の帯広からアストゥーリアスのライヴを観にこられているというファンの方のリクエストで、ライヴでは久々の演奏となる「Ryu-Hyo」でしっとりと第二部は終了。
続いてアンコールへ。1度目のアンコールではまず大山氏がソロで登場し、4月に出演が決定しているポルトガルのGouveia Art Rockフェスティバルの大トリにスティーヴ・ハケット・アコースティック・トリオがアナウンスされたということで、彼に捧ぐ意味合いも込めてGENESIS時代のハケット氏の小品「Horizons」のカヴァーを「15年くらい前に友人の結婚式で演奏して以来(大山氏MC)」ぶりに披露。その後、残りのアコアスメンバーも登場し、軽快な1曲「Distance」を演奏。アンコールはもう一度あり、2度目のアンコールは想定外だったとのことで、オバヲ氏を迎えた編成で再び「黄源の舞」を。パーカッション入りでもう一度聴きたいと思っていたので、嬉しいアンコールでありました。前回のエレアスと同様、今回も大満足のライヴでありました。「パーカッションが入ることで、ここまでパワフルになるのか!」という驚きと、アコースティックでありながら(ちょっとエレアス的な?)ロックなテイストも十分に感じさせる、躍動感のあるライヴだったと思います。アコアスとしての今後の活動は、目下3月6日に恵比寿で行われるZIZZ FES 4への30分程度の出演とか。そして3月27日にはエレアスとして、KBBとのジョイント・ライヴということで、来月もまた楽しみであります。
≪SETLIST≫
【第一部】
1:神の摂理に挑む者たち 2:かげろう 3:凍てついた記憶 4:Legend 5:黄源の舞 6:邂逅 7:ルミナス・フラワー
【第二部】
8:ユハンヌス 9:ベタ・スプレンデス 10:Perpetual Motion 11:命を繋ぐ水(新曲) 12:迷いの森 13:パーカッションソロ~Marching Grass on the Hill 14:Ryu-Hyo
Encore 15:Horizons(GENESIS カヴァー) 16:Distance
Encore 17:黄源の舞
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