2017年11月7日火曜日

ケビン・ペンキン (Kevin Penkin) 氏のこれまでの音楽活動について



 アニメ「メイドインアビス」のサウンドトラックでさらなる注目を集めたケビン・ペンキン氏は、1992年オーストラリア生まれ/イギリス在住の作曲家・編曲家。ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックでクラシックと現代音楽を学び、植松伸夫氏とのコラボレーションなども重ね、ジャンルを股にかけた多彩な音楽性でワールドワイドな活動を展開している気鋭の若手です。本エントリでは、氏がこれまでに手がけてきた、または今後手がける予定の作品(※2017年11月1日時点)について紹介するとともに、並行して展開している音楽ユニット「Cycle~ 440」のこれまでの活動についても触れたいと思います。


【ゲーム・アニメ劇伴】


ゲーム「Defender's Quest: Valley of the Forgotten」(2012年1月19日)
http://playism.jp/game/263/defenders-quest

ゲーム「Defender’s Quest II: Mists of Ruin」(リリース日未定)
https://www.defendersquest.com/2/

 Level Up Labs開発によるタワーディフェンスRPG。第一作「Valley of the Forgotten」のパッケージにはデジタルサントラ(18曲収録)が同梱されておりました。ケビン氏は現在制作中である第二作「Mists of Ruin」のスコアも手がける予定です(ちなみに、メインテーマに植松伸夫氏が参加するというアナウンスが2014年4月の時点でされていました)。



ゲーム「十三支演義 偃月三国伝」(2012年5月24日)
http://www.otomate.jp/jyuzaengi/

ゲーム「十三支演義 偃月三国伝2」(2014年4月17日)
http://www.otomate.jp/jyuzaengi2/


 アイディアファクトリー開発の恋愛アドベンチャーゲーム。ケビン氏はメインコンポーザーを担当(一部楽曲は植松氏とケビン氏の共作)。第一作目はサントラがデジタルリリースされています。
http://itunes.apple.com/jp/album/shi-san-zhi-yan-yi-yan-yue/id529827417


『十三支演義 ~偃月三国伝~オリジナルサウンドトラック』itunes Storeで配信開始!
(from DOGEARRECORDS|2012.05.24)


  
ゲーム「NORN9 ノルン+ノネット」(2013年5月30日)
http://www.otomate.jp/norn9/

アニメ「NORN9 ノルン+ノネット」(2016年1月~3月)
http://norn9-nonet.com/

 オトメイトから発売されたPSP用恋愛シミュレーションゲーム。サントラは『ノルン+ノネット オリジナルサウンドトラック PLUS』としてリリースされました。本編BGMはケビン氏、メインテーマの作曲は植松伸夫氏(編曲はケビン氏)。2016年に放送されたアニメ版(キネマシトラスとオレンジがアニメーション制作を担当)の劇伴もケビン氏であり、こちらは二枚組のサントラとしてリリースされています。


NORN9 ノルン+ノネット サウンドトラック Plus
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アニメ 『ノルン+ノネット』 オリジナルサウンドトラック
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ゲーム「Deemo」(2013年)
http://deemojapan.com/music/

 台湾のデベロッパー「Rayark」が開発したスマートフォン用音楽ゲーム。ケビン氏は「I race the dawn」(Kevin Penkin feat. Michiyo Honda)を提供。同曲は海外のゲーム音楽情報ポータルサイト「VGMO」主催による「Annual Video Game Music Awards」で2013年度のヴォーカル賞を受賞しました。その後、2016年4月にリリースされた『「DEEMO」SONG COLLECTION VOL.2』に収録されています。


「DEEMO」SONG COLLECTION VOL.2
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CD『STEINS;GATE SYMPHONIC REUNION』(2013年9月)
http://5pb.jp/records/release/FVCG-1265/

 2012年5月に発売されたPS3版「シュタインズ・ゲート ダブルパック」限定版特典CD「STEINS;GATE SYMPHONIC MATERIAL」。その拡大版&一般流通盤としてリリースされたオーケストラアレンジアルバムが『SYMPHONIC REUNION』。同CDに追加収録されたメドレー「Ringing Medley」の編曲をケビン氏が手がけています。


STEINS;GATE SYMPHONIC REUNION
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(4:37~)


ゲーム「絶対防衛レヴィアタン」(2013年4月)



 GREEで2013年4月29日から10月29日にかけて配信されたソーシャルゲーム版。本編BGMは非常に芳醇なオーケストラサウンドだったのですが、どうもケビン氏が噛んでいたようです(ケビン氏のサイトの「credit」のページに「Leviathan: The Last Defence, Developed by GREE Inc. - 2013」の記載あり)。となればこのクオリティの高さもうなづけようというものです。



ゲーム「Implosion: Never Lose Hope」(2015年4月8日)
https://www.rayark.com/g/implosion/

アニメ「Implosion: Zero Day」(2018年1月予定)
http://www.rayark-movies.com/

 Rayark開発によるスタイリッシュアクションゲーム(2017年7月にニンテンドースイッチ版がリリース)。BGMは〈BEMANI〉シリーズで知られる榊原琢(TaQ)氏との共作。ケビン氏はストーリー部分のBGMを、TaQ氏はボス戦BGMを担当しています。メタルギアソリッドVの「Sins of the Father」の歌唱でも知られるドナ・バークをフィーチャーした主題歌「Way in the Dark」の作編曲もケビン氏は担当しており、同曲は配信シングルとしてリリースされています。また、同作をベースにした90分の長編アニメ「Implosion: Zero Day」が、来年リリース予定。

https://itunes.apple.com/jp/album/way-in-the-dark-implosion-never-lose-hope-theme-song-single/id983420495





アニメ「Under the Dog」(2016年8月1日)
https://www.kickstarter.com/projects/774031583/under-the-dog

 2014年にトレイラーが公開され、その後、小島秀夫氏ら著名クリエイターの告知支援などもあり、kickstarterで12000人以上から875,000ドルの出資額を集めるという快挙を成し遂げ、キネマシトラスによるアニメーション制作が決定した30分のOVA作品「Under the Dog」。当時のキャンペーンで35ドル以上の出資者にはサントラ音源(12曲収録)を手に入れることができました。演奏はF.A.M.E.'S Project(マケドニアン・シンフォニック・オーケストラ)。


「Kevin Penkin氏による音楽」
(from「Under the Dog」公式サイト|2015.07.01)

「Soundtrack」
(from「Under the Dog」公式サイト|2016.02.24)



アニメ「メイドインアビス」(2017年7月~9月)
http://miabyss.com/

 つくしあきひと原作、《WEBコミックガンマ》連載の奈落の冒険譚「メイドインアビス」のアニメ版。アニメーション制作はキネマシトラス。ウィーンの「Synchron Stage Vienna」にて、19名のチェンバー・オーケストラを編成してのレコーディングを敢行。CD二枚組のサントラとしてリリースされました。

『メイドインアビス オリジナルサウンドトラック』(2017)


TVアニメ「 メイドインアビス 」 オリジナルサウンドトラック
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ゲーム「Project Phoenix」(2018年予定)
http://projectphoenix.info/

 2013年にKickstarterで100万ドルを超えるクラウンドファンディングを成功させた、Creative Intelligence Arts(CIA)開発によるストラテジーゲーム。植松伸夫氏、三好智己氏(「ソウルキャリバーV」「いけにえと雪のセツナ」etc)との連名でコンポーザーとしてクレジットされています。ゲームは2015年リリース予定だったものの、種々の事情による開発の遅れにより2018年予定とアナウンスされました。






ゲーム「Necrobarista」(2018年予定)
http://www.necrobarista.com/
オーストラリア・メルボルンのインディーデベロッパー「Route 59」開発による、3Dインタラクティヴ・ヴィジュアルノベル。


ゲーム「Kieru」(2018年予定)
https://www.pinefirestudios.com/kieru/
オーストラリア・キャンベラのインディーデベロッパー「Pine Fire Studios」開発による、白・黒・赤を基調としたニンジャアクションゲーム。





【「Cycle~ 440」】

https://cycle440.bandcamp.com/

 西オーストラリアのパースで2009年に結成された、ケビン氏(piano/voice)とサム・ジャイルズ氏(electronics)によるアブストラクトなエレクトロ/アンビエント・デュオが「Cycle~ 440」。ちなみに、「メイドインアビス」のサントラで「アンビエントサウンドデザイン」を担当されているのもサム氏です。ユニットは2011年にアルバム『The Geography Of Collapsing Structures』でデビュー。2012年に現地のインディーズレーベル「Twice Removed」から2ndアルバム『The Cartography of Shifting Planes』をリリース。100枚限定(手書きナンバー入り)だったCDはすでに完売済みながら、レーベルのbandcampアカウントで配信音源が投げ銭でダウンロード購入可能です。








 2013年2月には大阪や東京(最終日は六本木Super Deluxeでの公演)で来日ツアーも行っており、ツアーのために用意された8曲入りのアルバム『On Distant Shores With Friends』はbandcampで聴くことができます(このとき共演した同郷のキーナン・タンとは2012年にすでにライヴでコラボレーションをしており、こちらもbandcampに音源がアーカイヴされています)。






 また、来日ツアーの音源からセレクトされた12曲入りアルバム『17843+』を「Wood & Wire」からリリース。同作はフリーダウンロードアルバムとして、レーベルのサイトやアカウントで公開されています。また、ユニットのsoundcloudアカウントでは、bandcampアカウントの方にはないトラックやライヴ音源も聴けます。





 2014年にはシドニーの「Hospital Hill」より3rdアルバム『The Topography of Ascending Frameworks』をリリースし、〈Constructions〉三部作の最後を飾りました。



【コンサート曲】


 2013年9月にロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックの修士号を取得したケビン氏は、地元オーストラリアをはじめとした交響楽団や室内管弦楽団から作曲を依頼されていくつかの楽曲を毎年コンスタントに制作されており、氏のsoundcloudアカウントでそのなかのいくつかを聴くことができます。









【その他】

 ケビン氏は2009年ごろから自主制作映像作品などの音楽を担当されているということがIMDbのフィルモグラフィを見るとわかるのですが、詳細が不明なものも多く、氏の公式サイトの「credit」のページで公表されているタイトルは、カートゥーン作品「The Adventure of Chipman and Biscuit Boy」と、同作の原作者による「Binge Inferno」の各パイロット版の各音楽と、2013年から2014年にかけて制作され、Youtubeで公開された、Leon Films制作のドラマシリーズ「My Life as a Video Game」の三つです。



 また、海外のゲームミュージックアレンジ/リミックス投稿・配信サイトの最大手である「Ocremix」には、ケビン氏がかつて「Hibiki Haruto」名義で投稿したリミックスが二つ存在します。ひとつは2012年に投稿された、ファイナルファンタジーVIIとVIIIのリミックスメドレー「Duel of the Blades」。もうひとつは2014年に投稿された、ICOとワンダと巨像のリミックスメドレー「Trico Files」。

http://ocremix.org/artist/11490/kevin-penkin



「Duel of the Blades」




「Trico Files」

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