2016年4月18日月曜日

フリースタイル(自由生成)な「ガンジョン」を高めるエレクトロサウンド ― doseone『Enter the Gungeon OST』(2016)



http://dodgeroll.com/gungeon/

 Dodge Roll開発によるダンジョン探索型弾幕シューティングゲーム「Enter the Gungeon」が今月5日にリリースされました。天から降ってきた弾丸により大きな変貌を遂げてしまった、とある砦。プレイヤーはワケアリな過去を持つ冒険者〈ガンジョニア〉の一人となり、フロアがランダムで生成される、ダンジョンならぬ「ガンジョン」の最奥に眠る「過去を始末する銃」を求めて、アイテムや武器を集めながら階層〈チャンバー〉を攻略してきます。ゲームバランスにはかなりクセがあり、難易度も高め。また、4月20日はPS4版の日本版のリリースも控えているとのこと。また、ゲームと同日にbandcampでリリースされたサウンドトラックには、ビートやストリングスアレンジのギラギラに効いたハイなエレクトロ/ヒップホップを30曲にわたり収録しています。ダウンロード購入は$7より。トラックでは、"FORGE FIRE ROAR" "the FORGE FORGIVES YOU NOT" "BULLET HELL WILL EAT YOU ALL" "BEHOLD the BOSS EATER"あたりをオススメしたい。もちろん、ガンジョンのケイオスでのっぴきならない喧騒を伝えるテーマソング"ENTER THE GUN"/"ENTER THE GUNGEON"も。




 同作のコンポーザーであるdoseone (ドーズワン)は、個性派ぞろいのインディーズヒップホップレーベル「Anticon」の創設者の一人であり、自身のソロ活動はもちろんのこと、Anticonの盟友でもあるJelとのヒップホップデュオ Themselvesや、Why?&Odd Nosdamと組んだエクスペリメンタルデュオ cLOUDDEAD、オルタナ/サイケデリック・ロック・バンド Subtle、ドイツのThe Notwistとの合体プロジェクト13 & Godなど、数々の活動でジャンルを横断する多作多忙なラッパー/トラックメイカー/プロデューサー/詩人。コラボレーションにも非常に熱心であり、先ごろのトピックとしてはFAITH NO MOREのマイク・パットンと、TV on the Radioのトゥンデ・アデビンペと組んだミクスチャー・ポップ・トリオ NEVERMENで数年越しのデビューアルバムをリリースしたばかりでもあります。数年前よりインディーズタイトルのゲームミュージックコンポーザー/アレンジャーとしても活動しており、2Dガン=カタ対戦ゲーム「SAMURAI GUNN」(2013)では和風ミクスチャー・ヒップホップを、ダンジョン探索FPSゲーム「HEAVY BULLETS」(2014)ではアグレッシヴなADIEMUSとでもいうような無国籍電子ドラッグを、レトロスタイルのパズルゲーム「0RBITALIS」(2015)ではアンビエント路線のシンセサイザー・ミュージックを制作。単独コンポーズ作品としては「Enter the Gungeon」は四作目にあたります。フィールドをまたいでますます拍車をかけていくジャンルレスな活動から、目が離せません。






http://doseonesite.tumblr.com/
https://www.facebook.com/doseonedoseone


弾幕ローグライクシューティング『Enter the Gungeon』プレイレポ―高難度を潜り抜け過去を変えろ
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Interview:doseone
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Themselves
(from Clubberia)