こだわりの打ち込みと多彩なメロディセンスで驚異的な作品を数多く残した伝説的なゲーム・ミュージック・コンポーザー Tim Follin氏。ゲーム音楽の仕事からは遠ざかってしまった今でもなお、国内外の多くのコンポーザーからのリスペクトを集めてやまない人物であります。今回ご紹介するのは、海外のレトロゲーム/ハードの情報サイト/音楽レーベルのBinary Zone Interactiveの中の人がDJを務める「One Man&His Mic」というレトロゲームポッドキャストが、フォリン氏を特集した回の音源です。フォリン氏が手がけたゲームの楽曲を、合間にコメントと有志によるリミックス・ヴァージョンを交えつつ1時間に渡って紹介していくという粋な企画であり、フォリン氏のサウンドの魅力を改めて再認識できる内容です。コモドール64作品からの選曲が多めであり、中にはレアなトラックもチラホラ。下記URLにあるプレイヤーの「Episode 003 -Follintastic!」を選択することで聴くことができます。
http://www.binaryzone.org/podcast/
同音源はニコニコ動画にもあります。
ちなみに、46:50あたりで聴ける"The Shining"という楽曲は、かつてフォリン氏のサイトで公開されていた(現在はリンク切れのためダウンロード不可能)、映画「シャイニング」のダイアローグをフィーチャーしたファンク調の小品。また、33:00あたりで流れる曲は未発表のPS2ソフト「Firearm」の楽曲。38:30あたりで流れるのは、同じく未発表となった1993年制作のメガドライブ用ソフト「Time Trax」のタイトル・テーマです。
個人的にオススメしたいのは、26:30から流れる、1991年発表のAMIGA用ソフト「Gauntlet III」のタイトル・テーマ。ブリティッシュ・プログレ・テイストの1曲であります。
また、18:10から流れるリミックス・ヴァージョンもなかなかです。アーケード版「大魔界村」の楽曲は、TAMAYOこと河本圭代さんによる作曲で知られていますが、海外で発売されたコモドール64/アタリST版「大魔界村」ではさらにTim Follin氏の編曲が加わります。つまり【作曲:TAMAYO/編曲:Tim Follin】という贅沢な仕上がりのBGMが聴けるのです。こちらはそのコモドール64版大魔界村のステージ4BGMを、BinsterことMartin Binfield氏がリミックスしたもの。
また、このポッドキャスト音源にボーナス・トラック9曲を追加収録したCD版が、Binary Zone Interactiveのサイトで販売されております。
http://www.binaryzone.org/retrostore/index.php?main_page=product_info&products_id=345
さらに、同サイトでは、フォリン氏が手がけたコモドール64作品からセレクトされた楽曲を収録した初期ベストCD『The Best Of Tim Follin』も販売しております。
http://www.binaryzone.org/retrostore/index.php?main_page=product_info&cPath=65&products_id=187
●Tim Follin - Wikipedia
●Binary Zone Interactive