2009年7月7日火曜日

THE ALFEE『Nouvelle Vague』(1998)

70年代半ばにALFIEでデビュー。フォークから出発し、時代の流れと共にニュー・ロック、ハード・ロック、プログレッシヴ・ロック、デジロック、テクノ、AOR、パンク、ビート・ポップと、多様な音楽性を血肉として取り入れ、今なお変化し続けているTHE ALFEE。坂崎幸之助氏のアコースティック/フォークのエッセンスと高見沢俊彦氏のハードロック/プログレ的なエッセンスが混ざり合った音楽性はプログレ的な視点から見ても興味深いものがあります。80年代中盤からのアルバムには叙情的で大作志向な曲が1~2曲は入っているのですが、90年代に発表された『ARCADIA』『夢幻の果てに…』『LIVE IN PROGRESS』『Nouvelle Vague』の4枚のアルバムは、ALFEEのプログレ的な方向性が非常に高まっていた時期の作品であり、アルフィーのプログレ的側面を語る上ではいずれも外すことの出来ないものです。今年、デビュー35周年記念で彼らの全カタログが再発されましたし、この機会に是非とも聴いてみてはいかがでしょうか。

ポニーキャニオン|THE ALFEE 35周年記念完全限定生産!!
http://www.ponycanyon.co.jp/alfee/alfee.htm

Nouvelle Vague【SHM-CD】(紙ジャケット仕様)Nouvelle Vague【SHM-CD】(紙ジャケット仕様)
(2009/03/18)
THE ALFEE

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 '96年のアルバム『LOVE』からバンドはストリングスサウンドを導入し始めるのですが、'98年リリースの『Nouvelle Vague』は、前作での試行を踏まえてよりインパクトのあるサウンドを目指した作品。先に挙げた『ARCADIA』『夢幻の果てに』と比べるとトータルとしてのプログレ度は低いのですが、冒頭を飾る「Crisis Game~世紀末の危険な遊戯」「Nouvelle Vague」の2曲の存在感は一際大きく光っています。後者は、革命・革新をテーマにした「幻夜祭」の姉妹編とも言える1曲で、QUEEN風のコーラスワークも交えたド派手なシンフォニック・メタルを聴かせます。『銀河鉄道999~エターナル・ファンタジー』『ウルトラマンダイナ』の主題歌タイアップである「Brave Love~Galaxy Express 999」「Save Your Heart~君だけを守りたい」の2曲はキャッチーなシンフォニック・ハード・ロック曲(時期が近いせいかサビのメロディラインが似ているのはご愛嬌と言うべきか)。「Save Your Heart~」は他アーティストへの提供曲でもあり、提供版はヴォーカルを際立たせるためにギターが完全にバッキングに徹しているのですが、セルフカヴァー版はギターサウンドが前面に押し出されていて、なんだかDerek & The Dominosの「いとしのレイラ」のプログレハード版という印象も感じます。以降の楽曲には押さず引かずの程よいバランスを保った佳曲「Beyond The Win」、イカしたブギーロックナンバー「Good Times Boogie」や、壮大なラストを飾る長尺フォークロックナンバー「明日の鐘」があるものの、前半のインパクトがあまりに強いために後半の楽曲はどうしても水をあけられている感がしてしまうのが惜しい。



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