2016年10月4日火曜日

スティーヴ・ブシェミとエリオット・シャープによるバロウズ朗読セッション ― 『Rub Out The Word』(2016)




 俳優のスティーヴ・ブシェミと、ニューヨーク・アヴァンギャルド・シーンの重要人物であるマルチ・インストゥルメンタリスト/コンポーザーのエリオット・シャープがタッグを組み、2014年4月21日にウィリアム・S・バロウズ生誕100周年を記念して開催されたイベントの一環としてで行われた、バロウズのテキスト朗読セッションの実況録音盤が9月初頭にリリースされました。ブシェミによる端正なリーディングに、シャープによるアブストラクトな即興が載るという、いかにもな趣向。シャープの活動はあまりにも多岐に渡り、ソロでの活動はもちろん、TERRAPLANEやOrchestra Carbonなどのバンド/ユニット、異種格闘技的コラボ、そしてジャズ、ブルース、ノイズ、テクノ、オーケストラと変幻自在な音楽性も兼ね備えており、すべてを追うとなると膨大な文字数を尽くさねばならないのですが(そもそも自分は把握しきれておりませんが……)、ユニークなものでは『State of The Union』と題した大規模な実験コラボレーション&オムニバスアルバムを82年にプロデュースしており、その参加者の顔ぶれは圧巻の一言(同作はその後、90年代、00年代にトラックを大量に追加して再発しています)。ミュージシャンとのコラボ以外では、〈アンビエント〉シリーズで知られるSF作家 ジャック・ウォマックの朗読やテキストにトラックを載せていたりもしますが、俳優との共演は、おそらく今回が初ではないかと思われます。

http://issueprojectroom.org/event/wsb100-elliott-sharp-steve-buscemi







 以下は、「似たような方向性」としての余談。SF作家のジェフ・ヌーンが2000年に発表した小説を、ヌーン自身による朗読と、元The Flying Lizardsのデヴィッド・トープとのコラボで音楽化した『Needle in the Groove』というものが同年にリリースされておりましたが、現在かなりのプレミアがついております。日本では、文芸作家の島田雅彦氏と、多岐に渡る活動を展開されている大友良英氏のコラボレーションによる朗読サンプリングリミックスCD&BOOK『ミイラになるまで』が1997年にリリースされ、こちらは現在もAmazonで入手可能のようです。ごくごく最近ですと、女優の内田慈さんの朗読と吉田達也氏のドラム演奏を合わせた、宇能鴻一郎作の官能小説朗読セッション「淫PROVISATION」が9月にストリーミングで放送されておりました。



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