ずっと気になっていた「Ponymusical」を少し前に入手することが叶いました。1985年にイタリアでリリースされた、マイリトルポニーの「四曲入りEP」です。現在のマイリトルポニーは第四世代ですが、本作は第一世代。かつ、1985年ということはアメリカでテレビスペシャルの二本目「Escape from Catrina」が放送されたころであり、テレビシリーズ第一作目や劇場版第一作が放送される前です。アメリカの子供向けレコード専門レーベルである「Kid Stuff Records」からレコード/カセットでオーディオブックが出ていましたが、それとは別に、イギリスとイタリアではキャラソンを収録した企画EPが制作されました(イギリス版については後述)。イタリア版EPは、MONDO CANDIDOなどのプロデューサーであり、ヘクトール・ザズーともコラボレーション歴のあるマルコ・ラミオーニが手がけたというちょっとしたシロモノ。盤面は白と黒の二種類のプレスがあったようです。男女ヴォーカルによる、ドリーミーでソフトなポップソングが収められています。
『Ponymusical: Storie E Musiche Dall'Arcobaleno Dei Miominipony』
【Side A】
01. La Canzone Dei Miominipony
02. La Canzone Del Re Triste
【Side B】
03. La Canzone Della Zia Sirena
04. La Canzone Della Felicita
マルコ・ラミオーニ(Marco Lamioni)は1970年代中期にINSIEMEというジャズ・ロック・バンドにギタリストとして在籍。その後、同バンドのベーシストだったニコラ・ベルヌッキオと共にフォーク・ロック・バンド CARTACANTAに在籍し、1980年にバンド唯一のアルバム『Il Tempo Delle Ciliegie』を発表しています。その後はソングライターやプロデューサーとして活動を続け、著名なところではボッサ/ラウンジ系グループのMONDO CANDIDOやGAZZARA(フランチェスコ・ガッザーラ)との仕事があります。ソロとしてもラウンジ・ポップのフィールドを中心に活動を展開し、2003年にソロアルバム『Slow』をリリース。他方では、1999年にフランク・ザッパ トリビュートアルバム『frank you, thank!』の第一弾に"peaches en regalia"のカヴァーを提供しているほか、ヘクトール・ザズーの2004年作『L'Absence』にゲスト参加などもしています。
Marco Lamioni
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ちなみに、二年後の1987年にはTillyやクリスティーナ・ダヴェーナによるイタリア語歌唱のテーマソングシングルがリリースされています。クリスティーナ嬢はイタリアにおけるアニメソングの女王であり、爆発的人気を博したイタリア実写ドラマリメイク版「愛してナイト」の劇中曲を歌っているのも彼女です。
【イギリス版EPについて】
同じく1985年にイギリスではピクチャーディスク仕様のキャラソンEPが制作されていたのですが、こちらはポニーの玩具についている応募券を郵便為替とあわせて送ることで入手できたというノベルティアイテムだったようです(後にカセットテープでも出たとのこと)。全8曲。「マイリトルポニーのテーマ」「同 リプライズ」のほか、「アップルジャック」「バウ・タイ」「リケティ・スプリット」「ポージー」「チェリーズ・ジュビリー」「トッツィー」の6匹のポニーのキャラソンを収録しています。下記のサイト「Etherella.com」の「The My Little Pony Scrapbook」に非常に詳しい情報が載っています。
http://www.etherella.com/scrapbook2/1985media.htm
http://www.etherella.com/scrapbook2/advert_pd.html