「待ってる者」こと「Homunculus Loxodontus」の、ロシア語圏でのインターネットミーム化の流れについて
http://camelletgo.blogspot.jp/2017/03/homunculus-loxodontus.html
今年はじめからロシア語圏で爆発的に流行っている「Zdhun(待ってる者)」こと《Homunculus Loxodontus》。以前の記事では3月末までの流れを追いましたが、その後もいろいろとトピックがあったので、ご紹介いたします。
【5月】
《Homunculus Loxodontus》の制作者であるマルグリート・ヴァン・ブレーヴォートさんが、もう一体の新たな個体を制作。アムステルダムの地下鉄駅ギャラリー「Etalagegalerie Inkijk」に展示されるようになりました。1分半ほどのプロモーション映像もvimeoで公開されています。キリっとした表情、右手に添えられた左手、ヒレのような足(?)など、ライデン大学病院のベンチにいる個体と色々と違う特徴がみてとれます。
the waiting from polderlicht on Vimeo.
https://ja-jp.facebook.com/margrietvanbreevoort/posts/1913401422240630
http://www.polderlicht.com/
http://galerie-inkijk.blogspot.jp
【6月】
《Homunculus Loxodontus》がロシア語圏で爆発的ブームになった結果、無許可のグッズが現地でいくつも販売され、あげく第三者が勝手に商標登録しようとする動きまであり、懸案事項となっていました。そこでZhdunの権利管理団体として名乗りを挙げたのが、ロシアの著名なメディアグループ「CD Land」。ほどなくして、作品イメージを合法的に使用する際はCD Landを通してほしいというアナウンスもマルグリートさんから出され、ロシア圏での無認可での商品化問題がひとまず進展。また、同月中旬には広告・コミュニケーション関係の世界的なフェスティバル「カンヌ・ライオンズ」のロシア版イベントにマルグリートさんは招待され、現地のアーティストやファンと交流されたもよう。
https://ja-jp.facebook.com/margrietvanbreevoort/posts/1929717547275684
【7月】
ロシアでアニメ化が決定。どういう内容で展開していくのかまったく予想がつかないのですが、ともあれ、前述のCD Landを通すようになったことで、マルグリートさんも利益を得ることができます。「芸術で食べていくことは難しいのですが、これで数年間はお金の心配をする必要がなくなり、作品制作に打ち込むことができます」という彼女のコメントがモスクワタイムスに載っていました。しかしながら、わずか半年でここまで進展するとは。
「Russian Company Buys Rights to Zhdun Viral Sensation」
(from The Moscow Times|2017.07.06)
「Aandoenlijk zeekoebeeld van LUMC in toekomst ook op televisie」
(from UNITY TV|2017.07.13)
http://margrietvanbreevoort.nl/index.html
https://nl-nl.facebook.com/margrietvanbreevoort/