そういえば、このブログで告知の類を行うのは初めてだなあと思いつつ、告知。10月30日(日)に、東京流通センター(TRC)で行われる同人音楽即売会「M3-2011秋」にて頒布される、「同人音楽同好会」さんの「同人音楽.book -2011 Autumn-」に、コラム(「月読レコード・ディスクガイド」)や個人的オススメ同人音楽十選で計7ページほど寄稿させていただきました。その他にも多数の寄稿者さんやサークルさんが参加されており、コラムや企画、ライヴ・レポートなど、トータル100ページ越えの濃厚なヴォリュームの冊子に、60サークル参加の試聴DVDがセットで付いた、質・量共に充実の内容になっております。こりゃ凄いですよ。
「同人音楽.book -2011 Autumn-」
http://www.doujin-ongaku.org/2011au/
L10ab「同人音楽同好会」にて頒布しておりますので、よろしければ是非お手にとってみてください。
2011年10月23日日曜日
2011年10月15日土曜日
ストロベリーソングオーケストラ『鏡町にて』(2003)
https://itunes.apple.com/jp/album/jing-tingnite-liu-dao-pan/id463974709
大阪の見世物パンク一座 ストロベリーソングオーケストラの1stアルバム。寺山修司や丸尾末広などの影響色濃い世界観に、J・A・シーザー、人間椅子、犬神サーカス団などの持つ暗黒性や猟奇性、不条理トラウマなどの美味しいところを全て持ち合わせたアングラハードロックを展開。また、ヴォーカル兼座長の宮悪戦車氏のドスの効いた声質と吐き捨てるような歌い回しが奇しくもオーケンのソレに非常に近いためか、曲によっては初期筋肉少女帯っぽくも感じます。いやらしく含み笑いでもカマしてるかのようなゲテモノぶりがテンポの良さと相まってクセになるヘヴィロックナンバー「電波大サーカス」。穴あき包丁とアナーキー包丁をかけた猟奇ユーモアが光る「包丁ロマンス」。"生まれてきたこと自体親不孝"と執拗にリフレインするJ・A・シーザー系恨み節「親不孝怨歌」。暗喩&風刺を凝らした長尺演劇ハードロック「電気蟲」など、いずれも演劇的趣向とシンクロしてドスの効いたおどろおどろしさを演出。また、詞の殆どがぐるぐるで埋め尽くされた文字通り電波ぐるぐるなハードコア唱歌「デンパ」。タモリの料理番組ネタのような展開をドロドロした趣向でコーティングした「時計を看病する女の飼い方」。清楚な詞、リズム隊とヴォーカルの淡々とした展開が最終的に阿鼻叫喚のノイズ空間と化す理不尽大全開の「ハナ」では、元々ノイズ/ハードコアバンドをやっていたというメンバーの嗜好が所々でこれでもかと伺えます。とにかく様々なアングラ方面へのオマージュを感じさせる何でもアリな大所帯バンドというのが魅力的。長らく廃盤状態でしたが、先ごろめでたくダウンロード販売で再発。『鏡町にて~六道盤』と銘打たれており、旧盤収録の7曲に加え、「赤い蝶」「走るという行為を改めて見直す提議、走レ!」「彼岸花」の3曲が追加収録されております。
●ストロベリーソングオーケストラ:公式
●ストロベリーソングオーケストラ:Wikipedia
2011年10月1日土曜日
2011年9月 読書記録
9月の読書メーター
読んだ本の数:154冊
読んだページ数:46912ページ
ナイス数:63ナイス
みるなの木 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月01日 著者:椎名 誠
スロー・バード (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月01日 著者:イアン ワトスン
中国怪異譚 聊斎志異〈1〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月01日 著者:蒲 松齢
中国怪異譚 聊斎志異〈2〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月01日 著者:蒲 松齢
イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月02日 著者:トルストイ
むずかしい愛 (岩波文庫)
読了日:09月02日 著者:カルヴィーノ
カーデュラ探偵社 (河出文庫)
読了日:09月02日 著者:ジャック・リッチー
タイムマシンと時空の科学 (図解雑学)
読了日:09月02日 著者:真貝 寿明
マイナス・ゼロ 広瀬正・小説全集・1 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)
読了日:09月02日 著者:広瀬 正
EURO-ROCK PRESS Vol.50
読了日:09月03日 著者:武田 千代城
出版〈2012年度版〉 (最新データで読む産業と会社研究シリーズ)
読了日:09月03日 著者:
電子書籍と出版─デジタル/ネットワーク化するメディア
読了日:09月03日 著者:高島 利行,仲俣 暁生,橋本 大也,山路 達也,植村 八潮,星野 渉,深沢 英次,沢辺 均
電子書籍[kindle/iPad/Google Edition]の可能性と課題がよーくわかる本―出版ビジネスは電子化でどう変わるか (How-nual図解入門ビジネス)
読了日:09月03日 著者:高橋 暁子
電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ (ビジネスファミ通)
読了日:09月03日 著者:西田 宗千佳
電子出版の未来図 (PHP新書)
読了日:09月03日 著者:立入 勝義
中国怪異譚 聊斎志異〈3〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月04日 著者:蒲 松齢
読書と社会科学 (岩波新書)
読了日:09月05日 著者:内田 義彦
教室―異形コレクション (光文社文庫)
読了日:09月05日 著者:朝暮 三文,朝松 健,飛鳥部 勝則,安土 萌,石神 茉莉,石持 浅海,犬木 加奈子,江坂 遊,太田 忠司
中国怪談 (角川ホラー文庫)
読了日:09月05日 著者:
酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月05日 著者:魯 迅
ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
読了日:09月06日 著者:アイザック・アシモフ
マクルーハン理論―電子メディアの可能性 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月06日 著者:マーシャル マクルーハン,エドマンド カーペンター
野性の呼び声 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ジャック ロンドン
おれにはアメリカの歌声が聴こえる―草の葉(抄) (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ウォルト ホイットマン
幻想の未来/文化への不満 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ジークムント フロイト
魔地図 (光文社文庫)
読了日:09月06日 著者:井上 雅彦
マクベス (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月07日 著者:ウィリアム シェイクスピア
日蝕 (新潮文庫)
読了日:09月07日 著者:平野 啓一郎
アリスへの決別 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月07日 著者:山本弘
猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)
読了日:09月07日 著者:平出 隆
ボディ・アンド・ソウル (河出文庫)
読了日:09月07日 著者:古川 日出男
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)
読了日:09月07日 著者:古川 日出男
宇宙のあいさつ (新潮文庫)
読了日:09月07日 著者:星 新一
ファンタジーの文法―物語創作法入門 (ちくま文庫)
読了日:09月08日 著者:ジャンニ・ロダーリ
時空ドーナツ (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月08日 著者:ルーディ ラッカー
フーコー (ちくま学芸文庫)
読了日:09月08日 著者:リディア・アリックス・フィリンガム 文
伝奇集 (岩波文庫)
読了日:09月08日 著者:J.L. ボルヘス
黒死館殺人事件 (河出文庫)
読了日:09月08日 著者:小栗 虫太郎
Banana fish (1) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (2) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (3) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (4) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (5) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (6) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (7) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (8) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (9) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (10) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (11) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish another story (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月09日 著者:鏡 貴也
ハタ迷惑な代理人―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月09日 著者:鏡 貴也
AKIRA(1) (KCデラックス 11)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(2) (KCデラックス 12)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(3) (KCデラックス 13)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(4) (KCデラックス 14)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(5) (KCデラックス 166)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(6) (KCデラックス 339)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
検事官はお年ごろ―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
執行猶予のバカンス―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
武官弁護士エル・ウィン 私が望んだ私の世界 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
パン屋再襲撃 (文春文庫)
読了日:09月10日 著者:村上 春樹
とりあえず伝説の勇者の伝説(5) 魅力のオーバーヒート (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月11日 著者:鏡 貴也
とりあえず伝説の勇者の伝説 (6) 死力のダンスパーティ (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月11日 著者:鏡 貴也
言壺 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月11日 著者:神林長平
玩具修理者 (角川ホラー文庫)
読了日:09月11日 著者:小林 泰三
万物理論 (創元SF文庫)
読了日:09月11日 著者:グレッグ・イーガン
侠骨記 (講談社文庫)
読了日:09月12日 著者:宮城谷 昌光
ちぐはぐな部品 (角川文庫)
読了日:09月12日 著者:星 新一
僕と妻の1778話 (集英社文庫)
読了日:09月12日 著者:眉村 卓
ワーニャ伯父さん/三人姉妹 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月12日 著者:アントン・パーヴロヴィチ チェーホフ
新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)
読了日:09月13日 著者:トーベ・ヤンソン
カナリア王子―イタリアのむかしばなし (福音館文庫)
読了日:09月13日 著者:イタロ カルヴィーノ
貧しき人々 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月13日 著者:フョードル・ミハイロヴィチ ドストエフスキー
ヴィークルエンド (電撃文庫)
読了日:09月13日 著者:うえお 久光
時間旅行者は緑の海に漂う (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月13日 著者:パトリック オリアリー
猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353)
読了日:09月14日 著者:カート・ヴォネガット・ジュニア
ふしぎの国のアリス (講談社文庫)
読了日:09月14日 著者:ルイス・キャロル
嵐が丘〈上〉 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月14日 著者:E・ブロンテ
嵐が丘〈下〉 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月15日 著者:エミリー ブロンテ
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅠ (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:五代ゆう
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅡ (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:五代ゆう
若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月15日 著者:F.スコット フィッツジェラルド
天獄と地国 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:小林 泰三
失われた時を求めて〈1〉第一篇「スワン家のほうへ1」 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月16日 著者:マルセル プルースト
酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月16日 著者:魯 迅
クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月16日 著者:ウィリアム ギブスン,ウィリアム・ギブスン,浅倉 久志
蒐集家(コレクター)―異形コレクション (光文社文庫)
中島らも「DECO-CHIN」、冲方丁「箱」、朝松健「尊氏膏」がお気に入り。「DECO-CHIN」は、遺稿ということを抜きにしても惹き込まれる一編。フリークス達が繰り広げる演奏シーンの鬼気迫る描写、異形への憧れの果てに人体改造を選択する主人公の倒錯など、フリークアウト必至のエネルギーにこちらもアテられてしまう。「箱」は、冲方さんこういうモダンホラーも書けるのかーと意外に感じつつ、禍々しい描写にこの人らしさが垣間見えた。「尊氏膏」は、エグさも十分な冒険活劇。「ぬばたま一休」シリーズを本格的に読みたくなった。
読了日:09月17日 著者:井上 雅彦
時間線を遡って (創元SF文庫)
官能小説+時間SF。時間旅行公社のガイドという立場を利用してご先祖様とセックスに耽る主人公の職権乱用ぶりが痛快にして破滅的、フラグビンビンです。「ご先祖様を殺したら現在の自分はどうなるの?」よりも「ご先祖様を自分が孕ませたら現在の自分はどうなるの?」という方に視点が行ってるのが何とも素晴らしい。当然、事態はややこしいことになって主人公達は収拾にひたすら奔走するというスラップスティックな展開に。半ばゴリ押しも交えつつタイム・パラドックスに真っ向勝負を挑んでいて、読み応えのある内容だった。
読了日:09月17日 著者:ロバート・シルヴァーバーグ
時間旅行者のための基礎知識
読了日:09月17日 著者:J・リチャード・ゴット
ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月17日 著者:ロバート・ルイス スティーヴンスン
ショート・トリップ (集英社文庫)
読了日:09月17日 著者:森 絵都
Kiss.―ピュアフル・アンソロジー (ピュアフル文庫)
読了日:09月18日 著者:伊藤 たかみ,前川 麻子,大槻 ケンヂ,あらい りゅうじ,沢村 鐵,風野 潮,延江 ローレン
ボードレール―詩の現代性 (文庫クセジュ)
読了日:09月18日 著者:ドミニック ランセ
SF文学 (文庫クセジュ)
読了日:09月18日 著者:ジャック ボドゥ
サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)
読了日:09月18日 著者:下條 信輔
月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月18日 著者:ウィリアム・サマセット モーム
タオ―老子 (ちくま文庫)
読了日:09月19日 著者:加島 祥造
カサノヴァの帰還 (ちくま文庫)
読了日:09月19日 著者:アルトゥール シュニッツラー
食卓にビールを (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月19日 著者:小林 めぐみ
よくわからないねじ (新潮文庫)
読了日:09月19日 著者:宮沢 章夫
食卓にビールを〈2〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月20日 著者:小林 めぐみ
知への賛歌――修道女フアナの手紙 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月20日 著者:ソル・フアナ
もう少しむこうの空の下へ (講談社文庫)
読了日:09月20日 著者:椎名 誠
『遠野物語』を読み解く (平凡社新書 460)
読了日:09月20日 著者:石井 正己
白髪鬼 新装版 (光文社文庫)
読了日:09月20日 著者:岡本 綺堂
宇宙をぼくの手の上に (創元推理文庫 605-5)
愛すべき珠玉の古典SF短編集。バラエティ豊かなのはもちろん、どの作品も何かしら心憎い趣向が凝らされていてたまらない。気持ちの良い「してやられた感」を味わえる。特に「ノック」「すべて善きベムたち」「白昼の悪夢」はどれもラストの一節がバシッと決まっていて、思わずポンとひざを叩きたくなった。「さあ、気ちがいに」はサイコホラー作品なのかと最初は思っていたが、ラストまで読むとまた別の意味でゾクリとさせられる圧巻の一編。大いなる意思の存在ってのはやっぱり否応なくワクワクさせられちゃうよね。
読了日:09月20日 著者:フレドリック・ブラウン
ノヴァーリス作品集〈第1巻〉サイスの弟子たち・断章 (ちくま文庫)
読了日:09月21日 著者:ノヴァーリス
宇宙をぼくの手の上に (創元推理文庫 605-5)
読了日:09月21日 著者:フレドリック・ブラウン
<ぼく>と世界をつなぐ哲学
読了日:09月21日 著者:中山 元
明治探偵冒険小説集 (4) 露伴から谷崎まで (ちくま文庫)
読了日:09月21日 著者:
幸田露伴集 怪談―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)
『魔法修行者』『怪談』『神仙道の一先人』など、後半に収録されている考証エッセイものがどれも抜群の面白さ。鮮やかに広がる豊富な知識の深遠に魅了されて、何度も読み返したくなる。前半の幻想怪異作品は古い文体のものが多いので難儀してしまうものの、スルメ的味わい。読み進めるほどに惹き込まれていく。
読了日:09月21日 著者:幸田 露伴
十八時の音楽浴 (ハヤカワ文庫 JA 73)
表題作以上に「生きている腸」が好きな一編。ホラーなんだけれども、主人公の腸に対する偏愛ぶりが微笑ましくてたまらん。ある意味萌える話でもあるんじゃないかと。「特許多腕人間方式」の、三本目の腕を付けるならどこに付けるのかとあれこれ思案するくだりや、特許出願を巡って繰り広げられる特許局の審査官とのすったもんだなやりとりも面白い。
読了日:09月22日 著者:海野 十三
ゴッドスター (新潮文庫)
読了日:09月22日 著者:古川 日出男
夜を走る トラブル短篇集 (角川文庫)
読了日:09月22日 著者:筒井 康隆
憑依―異形コレクション (光文社文庫)
読了日:09月22日 著者:
白魔 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月22日 著者:アーサー マッケン
ドキばぐ (崖ッぷちでハロー〓編) (Beam comix)
読了日:09月23日 著者:柴田 亜美
文人悪食 (新潮文庫)
読了日:09月23日 著者:嵐山 光三郎
風の騎士団 1 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
風の騎士団 2 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
風の騎士団 3 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
食卓にビールを〈3〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月24日 著者:小林 めぐみ
夢魔は蠢く 文豪怪談傑作選明治篇 (ちくま文庫)
晩年の坪内逍遥が書き(描き)上げた妖怪大戦争絵巻「神変大菩薩伝」が圧巻。戯曲「役の行者」にさらにスペクタクルなアレンジを加えた一大エンターテインメント作品に仕上がっていて、小角が一喝して山谷を吹き飛ばすラストシーンもよりパワフルになっていて非常に興奮する。また、佐々木喜善「縁女奇聞」が殊の外エロくて参った。異類婚姻譚はエロくてナンボだと改めて痛感した次第。来日以前にアメリカの新聞に小泉八雲が寄稿した小品集「きまぐれ草」や、漱石の夢オムニバス「夢十夜」が収録されているのも嬉しい。
読了日:09月24日 著者:
食卓にビールを〈4〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月25日 著者:小林 めぐみ
役の行者 (岩波文庫)
読了日:09月25日 著者:坪内 逍遥
約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)
新天地を目指す移民船を舞台に、謎多き異星体との共存生活の中で展開されるジュヴナイルSF。「ファーストコンタクトのしばらく後」から始まる序盤で既に惹き込まれてしまった。子供と大人の価値観の違い、パートナーであるベガーの謎、そして個々人の思惑などが、主人公の成長と共に描かれていく。ファンタジックなカバー絵とは裏腹にハードな内容で、常に先が気になる展開が続くのでページを進める手が止まらなくなる。設定やストーリーを構成するピースがカッチリとハマっていてブレがないのも素晴らしいけど、何より破天荒少女のテルが可愛い。
読了日:09月25日 著者:瀬尾 つかさ
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)
素晴らしかった。ジュヴナイルSFとしても、ビルドゥングスロマンとしても間違いなく傑作。それぞれの道で対立する幼馴染達のドラマや、事件の黒幕は誰なのか、二転三転するミステリ的な展開も挟みつつ、異生物ベガーの真実が判明する。最後まで気の抜けないストーリーだったけど、ラストは余韻も含めて素晴らしい満足感を味わった。ある意味、ティプトリー.Jrの『たったひとつの冴えたやり方』への回答というか、あの作品を読んでモヤっとした不満を持った向きは是非これを読むといいんじゃないだろうか、とも思ったり。
読了日:09月25日 著者:瀬尾 つかさ
リンガリンガ (セラフィンコミックス)
読了日:09月25日 著者:西成 岩男
聊斎志異 (一友社名作劇場 (2))
読了日:09月26日 著者:森平 夏生,皆川 まい,湖都 えり,山田 史佳,双葉 はづき,前田 紅葉,蒲 松齢
幽明録・遊仙窟 他 (東洋文庫 (43))
読了日:09月26日 著者:劉 義慶
空間と人間―文明と生活の底にあるもの (中公新書)
読了日:09月26日 著者:中埜 肇
冬の夜ひとりの旅人が (ちくま文庫)
読了日:09月26日 著者:イタロ カルヴィーノ
ピンク・フロイド---深遠なる迷宮への誘い (文藝別冊)
読了日:09月27日 著者:
地獄の思想―日本精神の一系譜 (中公新書 (134))
読了日:09月27日 著者:梅原 猛
玉嶺よ ふたたび 陳舜臣推理小説ベストセレクション (陳舜臣推理小説ベストセレクション) (集英社文庫)
読了日:09月27日 著者:陳舜臣
現代語訳 江戸怪異草子 (河出文庫)
読了日:09月27日 著者:浅井 了意
東山殿御庭
肉体派一休宗純の怪異行脚シリーズ。最初の「尊氏膏」が一番エグいエピソード。ありとあらゆる苦痛の地獄に囚われ、阿鼻叫喚の苦しみに苛まれる描写にえもいわれぬおぞましさと絶望感を味わえること必至。
読了日:09月27日 著者:朝松 健
五重塔 (岩波文庫)
読了日:09月28日 著者:幸田 露伴
食卓にビールを〈5〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月28日 著者:小林 めぐみ
分解 (ちくま文庫)
読了日:09月28日 著者:酒見 賢一
夢魔は蠢く 文豪怪談傑作選明治篇 (ちくま文庫)
読了日:09月28日 著者:
夜叉と菩薩 (旺文社文庫)
読了日:09月28日 著者:南条 範夫
魔法少女まじかるゆかたん (ムーグコミックス)
SF×エロマンガ×ファンタジー、色んな意味で食い応えのある内容。おねショタとか褐色筋肉娘とか人魚とか描きたいものを描いててヤることもヤっているのだけど、それ以上にSF・ファンタジー要素の絡め方がウマイ。特に表題作は圧巻の内容で、魔法少女の力を得ての復讐譚かと思いきや、最終話でSF的大ネタと大風呂敷が炸裂する。わずか4話分のエピソードでここまで持っていくか!と、思わず脱帽&射精。合間合間に挟まれる表題作以外の短編も素晴らしく、「あたまどり」で抉られ、「しりざる」で切なくなり、「あしうお」でほっこりする。
読了日:09月28日 著者:霧恵マサノブ
飛行士たちの話 (ハヤカワ・ミステリ文庫 22-2)
読了日:09月29日 著者:ロアルド・ダール
蒲団・一兵卒 (岩波文庫)
読了日:09月29日 著者:田山 花袋
仙境異聞・勝五郎再生記聞 (岩波文庫)
読了日:09月29日 著者:平田 篤胤,子安 宣邦
魔法少女まじかるゆかたん (ムーグコミックス)
読了日:09月29日 著者:霧恵マサノブ
堀辰雄 (ちくま日本文学)
読了日:09月29日 著者:堀 辰雄
十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)
全然面白くなかった。原作のストーリー自体もそこまで面白い話じゃないけど、このアレンジ版はそれ以前の問題。秀逸な設定とワンアイデアで魅せた原作の良さまでぼやけさせてしまっている。『火葬国風景』はともかく、無駄なヴォリュームを継ぎ足し過ぎな『十八時の音楽浴』はガッカリだったし、アレンジが上滑りしているせいなのか、妙な読みづらさもあった。翻案じゃなくて、アイデアを借りたオリジナル作品ってことで発表してればちょっとくらいは評価がマシになったんじゃないだろうかと思う。
読了日:09月30日 著者:ゆずはら としゆき
食卓にビールを〈6〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月30日 著者:小林 めぐみ
家康外法首 (飛天文庫)
読了日:09月30日 著者:火坂 雅志
白いメリ-さん (講談社文庫)
読了日:09月30日 著者:中島 らも
幸田露伴集 怪談―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)
読了日:09月30日 著者:幸田 露伴
2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
読んだ本の数:154冊
読んだページ数:46912ページ
ナイス数:63ナイス
みるなの木 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月01日 著者:椎名 誠
スロー・バード (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月01日 著者:イアン ワトスン
中国怪異譚 聊斎志異〈1〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月01日 著者:蒲 松齢
中国怪異譚 聊斎志異〈2〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月01日 著者:蒲 松齢
イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月02日 著者:トルストイ
むずかしい愛 (岩波文庫)
読了日:09月02日 著者:カルヴィーノ
カーデュラ探偵社 (河出文庫)
読了日:09月02日 著者:ジャック・リッチー
タイムマシンと時空の科学 (図解雑学)
読了日:09月02日 著者:真貝 寿明
マイナス・ゼロ 広瀬正・小説全集・1 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)
読了日:09月02日 著者:広瀬 正
EURO-ROCK PRESS Vol.50
読了日:09月03日 著者:武田 千代城
出版〈2012年度版〉 (最新データで読む産業と会社研究シリーズ)
読了日:09月03日 著者:
電子書籍と出版─デジタル/ネットワーク化するメディア
読了日:09月03日 著者:高島 利行,仲俣 暁生,橋本 大也,山路 達也,植村 八潮,星野 渉,深沢 英次,沢辺 均
電子書籍[kindle/iPad/Google Edition]の可能性と課題がよーくわかる本―出版ビジネスは電子化でどう変わるか (How-nual図解入門ビジネス)
読了日:09月03日 著者:高橋 暁子
電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ (ビジネスファミ通)
読了日:09月03日 著者:西田 宗千佳
電子出版の未来図 (PHP新書)
読了日:09月03日 著者:立入 勝義
中国怪異譚 聊斎志異〈3〉 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月04日 著者:蒲 松齢
読書と社会科学 (岩波新書)
読了日:09月05日 著者:内田 義彦
教室―異形コレクション (光文社文庫)
読了日:09月05日 著者:朝暮 三文,朝松 健,飛鳥部 勝則,安土 萌,石神 茉莉,石持 浅海,犬木 加奈子,江坂 遊,太田 忠司
中国怪談 (角川ホラー文庫)
読了日:09月05日 著者:
酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月05日 著者:魯 迅
ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
読了日:09月06日 著者:アイザック・アシモフ
マクルーハン理論―電子メディアの可能性 (平凡社ライブラリー)
読了日:09月06日 著者:マーシャル マクルーハン,エドマンド カーペンター
野性の呼び声 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ジャック ロンドン
おれにはアメリカの歌声が聴こえる―草の葉(抄) (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ウォルト ホイットマン
幻想の未来/文化への不満 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月06日 著者:ジークムント フロイト
魔地図 (光文社文庫)
読了日:09月06日 著者:井上 雅彦
マクベス (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月07日 著者:ウィリアム シェイクスピア
日蝕 (新潮文庫)
読了日:09月07日 著者:平野 啓一郎
アリスへの決別 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月07日 著者:山本弘
猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)
読了日:09月07日 著者:平出 隆
ボディ・アンド・ソウル (河出文庫)
読了日:09月07日 著者:古川 日出男
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)
読了日:09月07日 著者:古川 日出男
宇宙のあいさつ (新潮文庫)
読了日:09月07日 著者:星 新一
ファンタジーの文法―物語創作法入門 (ちくま文庫)
読了日:09月08日 著者:ジャンニ・ロダーリ
時空ドーナツ (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月08日 著者:ルーディ ラッカー
フーコー (ちくま学芸文庫)
読了日:09月08日 著者:リディア・アリックス・フィリンガム 文
伝奇集 (岩波文庫)
読了日:09月08日 著者:J.L. ボルヘス
黒死館殺人事件 (河出文庫)
読了日:09月08日 著者:小栗 虫太郎
Banana fish (1) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (2) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (3) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (4) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (5) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (6) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (7) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (8) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (9) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (10) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish (11) (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
Banana fish another story (小学館文庫)
読了日:09月09日 著者:吉田 秋生
武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月09日 著者:鏡 貴也
ハタ迷惑な代理人―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月09日 著者:鏡 貴也
AKIRA(1) (KCデラックス 11)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(2) (KCデラックス 12)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(3) (KCデラックス 13)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(4) (KCデラックス 14)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(5) (KCデラックス 166)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
AKIRA(6) (KCデラックス 339)
読了日:09月10日 著者:大友 克洋
検事官はお年ごろ―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
執行猶予のバカンス―武官弁護士エル・ウィン (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
武官弁護士エル・ウィン 私が望んだ私の世界 (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月10日 著者:鏡 貴也
パン屋再襲撃 (文春文庫)
読了日:09月10日 著者:村上 春樹
とりあえず伝説の勇者の伝説(5) 魅力のオーバーヒート (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月11日 著者:鏡 貴也
とりあえず伝説の勇者の伝説 (6) 死力のダンスパーティ (富士見ファンタジア文庫)
読了日:09月11日 著者:鏡 貴也
言壺 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月11日 著者:神林長平
玩具修理者 (角川ホラー文庫)
読了日:09月11日 著者:小林 泰三
万物理論 (創元SF文庫)
読了日:09月11日 著者:グレッグ・イーガン
侠骨記 (講談社文庫)
読了日:09月12日 著者:宮城谷 昌光
ちぐはぐな部品 (角川文庫)
読了日:09月12日 著者:星 新一
僕と妻の1778話 (集英社文庫)
読了日:09月12日 著者:眉村 卓
ワーニャ伯父さん/三人姉妹 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月12日 著者:アントン・パーヴロヴィチ チェーホフ
新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)
読了日:09月13日 著者:トーベ・ヤンソン
カナリア王子―イタリアのむかしばなし (福音館文庫)
読了日:09月13日 著者:イタロ カルヴィーノ
貧しき人々 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月13日 著者:フョードル・ミハイロヴィチ ドストエフスキー
ヴィークルエンド (電撃文庫)
読了日:09月13日 著者:うえお 久光
時間旅行者は緑の海に漂う (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月13日 著者:パトリック オリアリー
猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353)
読了日:09月14日 著者:カート・ヴォネガット・ジュニア
ふしぎの国のアリス (講談社文庫)
読了日:09月14日 著者:ルイス・キャロル
嵐が丘〈上〉 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月14日 著者:E・ブロンテ
嵐が丘〈下〉 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月15日 著者:エミリー ブロンテ
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅠ (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:五代ゆう
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅡ (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:五代ゆう
若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月15日 著者:F.スコット フィッツジェラルド
天獄と地国 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:09月15日 著者:小林 泰三
失われた時を求めて〈1〉第一篇「スワン家のほうへ1」 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月16日 著者:マルセル プルースト
酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月16日 著者:魯 迅
クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)
読了日:09月16日 著者:ウィリアム ギブスン,ウィリアム・ギブスン,浅倉 久志
蒐集家(コレクター)―異形コレクション (光文社文庫)
中島らも「DECO-CHIN」、冲方丁「箱」、朝松健「尊氏膏」がお気に入り。「DECO-CHIN」は、遺稿ということを抜きにしても惹き込まれる一編。フリークス達が繰り広げる演奏シーンの鬼気迫る描写、異形への憧れの果てに人体改造を選択する主人公の倒錯など、フリークアウト必至のエネルギーにこちらもアテられてしまう。「箱」は、冲方さんこういうモダンホラーも書けるのかーと意外に感じつつ、禍々しい描写にこの人らしさが垣間見えた。「尊氏膏」は、エグさも十分な冒険活劇。「ぬばたま一休」シリーズを本格的に読みたくなった。
読了日:09月17日 著者:井上 雅彦
時間線を遡って (創元SF文庫)
官能小説+時間SF。時間旅行公社のガイドという立場を利用してご先祖様とセックスに耽る主人公の職権乱用ぶりが痛快にして破滅的、フラグビンビンです。「ご先祖様を殺したら現在の自分はどうなるの?」よりも「ご先祖様を自分が孕ませたら現在の自分はどうなるの?」という方に視点が行ってるのが何とも素晴らしい。当然、事態はややこしいことになって主人公達は収拾にひたすら奔走するというスラップスティックな展開に。半ばゴリ押しも交えつつタイム・パラドックスに真っ向勝負を挑んでいて、読み応えのある内容だった。
読了日:09月17日 著者:ロバート・シルヴァーバーグ
時間旅行者のための基礎知識
読了日:09月17日 著者:J・リチャード・ゴット
ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月17日 著者:ロバート・ルイス スティーヴンスン
ショート・トリップ (集英社文庫)
読了日:09月17日 著者:森 絵都
Kiss.―ピュアフル・アンソロジー (ピュアフル文庫)
読了日:09月18日 著者:伊藤 たかみ,前川 麻子,大槻 ケンヂ,あらい りゅうじ,沢村 鐵,風野 潮,延江 ローレン
ボードレール―詩の現代性 (文庫クセジュ)
読了日:09月18日 著者:ドミニック ランセ
SF文学 (文庫クセジュ)
読了日:09月18日 著者:ジャック ボドゥ
サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 (ちくま新書)
読了日:09月18日 著者:下條 信輔
月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月18日 著者:ウィリアム・サマセット モーム
タオ―老子 (ちくま文庫)
読了日:09月19日 著者:加島 祥造
カサノヴァの帰還 (ちくま文庫)
読了日:09月19日 著者:アルトゥール シュニッツラー
食卓にビールを (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月19日 著者:小林 めぐみ
よくわからないねじ (新潮文庫)
読了日:09月19日 著者:宮沢 章夫
食卓にビールを〈2〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月20日 著者:小林 めぐみ
知への賛歌――修道女フアナの手紙 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月20日 著者:ソル・フアナ
もう少しむこうの空の下へ (講談社文庫)
読了日:09月20日 著者:椎名 誠
『遠野物語』を読み解く (平凡社新書 460)
読了日:09月20日 著者:石井 正己
白髪鬼 新装版 (光文社文庫)
読了日:09月20日 著者:岡本 綺堂
宇宙をぼくの手の上に (創元推理文庫 605-5)
愛すべき珠玉の古典SF短編集。バラエティ豊かなのはもちろん、どの作品も何かしら心憎い趣向が凝らされていてたまらない。気持ちの良い「してやられた感」を味わえる。特に「ノック」「すべて善きベムたち」「白昼の悪夢」はどれもラストの一節がバシッと決まっていて、思わずポンとひざを叩きたくなった。「さあ、気ちがいに」はサイコホラー作品なのかと最初は思っていたが、ラストまで読むとまた別の意味でゾクリとさせられる圧巻の一編。大いなる意思の存在ってのはやっぱり否応なくワクワクさせられちゃうよね。
読了日:09月20日 著者:フレドリック・ブラウン
ノヴァーリス作品集〈第1巻〉サイスの弟子たち・断章 (ちくま文庫)
読了日:09月21日 著者:ノヴァーリス
宇宙をぼくの手の上に (創元推理文庫 605-5)
読了日:09月21日 著者:フレドリック・ブラウン
<ぼく>と世界をつなぐ哲学
読了日:09月21日 著者:中山 元
明治探偵冒険小説集 (4) 露伴から谷崎まで (ちくま文庫)
読了日:09月21日 著者:
幸田露伴集 怪談―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)
『魔法修行者』『怪談』『神仙道の一先人』など、後半に収録されている考証エッセイものがどれも抜群の面白さ。鮮やかに広がる豊富な知識の深遠に魅了されて、何度も読み返したくなる。前半の幻想怪異作品は古い文体のものが多いので難儀してしまうものの、スルメ的味わい。読み進めるほどに惹き込まれていく。
読了日:09月21日 著者:幸田 露伴
十八時の音楽浴 (ハヤカワ文庫 JA 73)
表題作以上に「生きている腸」が好きな一編。ホラーなんだけれども、主人公の腸に対する偏愛ぶりが微笑ましくてたまらん。ある意味萌える話でもあるんじゃないかと。「特許多腕人間方式」の、三本目の腕を付けるならどこに付けるのかとあれこれ思案するくだりや、特許出願を巡って繰り広げられる特許局の審査官とのすったもんだなやりとりも面白い。
読了日:09月22日 著者:海野 十三
ゴッドスター (新潮文庫)
読了日:09月22日 著者:古川 日出男
夜を走る トラブル短篇集 (角川文庫)
読了日:09月22日 著者:筒井 康隆
憑依―異形コレクション (光文社文庫)
読了日:09月22日 著者:
白魔 (光文社古典新訳文庫)
読了日:09月22日 著者:アーサー マッケン
ドキばぐ (崖ッぷちでハロー〓編) (Beam comix)
読了日:09月23日 著者:柴田 亜美
文人悪食 (新潮文庫)
読了日:09月23日 著者:嵐山 光三郎
風の騎士団 1 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
風の騎士団 2 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
風の騎士団 3 (ガンガンコミックス)
読了日:09月23日 著者:増田 晴彦
食卓にビールを〈3〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月24日 著者:小林 めぐみ
夢魔は蠢く 文豪怪談傑作選明治篇 (ちくま文庫)
晩年の坪内逍遥が書き(描き)上げた妖怪大戦争絵巻「神変大菩薩伝」が圧巻。戯曲「役の行者」にさらにスペクタクルなアレンジを加えた一大エンターテインメント作品に仕上がっていて、小角が一喝して山谷を吹き飛ばすラストシーンもよりパワフルになっていて非常に興奮する。また、佐々木喜善「縁女奇聞」が殊の外エロくて参った。異類婚姻譚はエロくてナンボだと改めて痛感した次第。来日以前にアメリカの新聞に小泉八雲が寄稿した小品集「きまぐれ草」や、漱石の夢オムニバス「夢十夜」が収録されているのも嬉しい。
読了日:09月24日 著者:
食卓にビールを〈4〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月25日 著者:小林 めぐみ
役の行者 (岩波文庫)
読了日:09月25日 著者:坪内 逍遥
約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)
新天地を目指す移民船を舞台に、謎多き異星体との共存生活の中で展開されるジュヴナイルSF。「ファーストコンタクトのしばらく後」から始まる序盤で既に惹き込まれてしまった。子供と大人の価値観の違い、パートナーであるベガーの謎、そして個々人の思惑などが、主人公の成長と共に描かれていく。ファンタジックなカバー絵とは裏腹にハードな内容で、常に先が気になる展開が続くのでページを進める手が止まらなくなる。設定やストーリーを構成するピースがカッチリとハマっていてブレがないのも素晴らしいけど、何より破天荒少女のテルが可愛い。
読了日:09月25日 著者:瀬尾 つかさ
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)
素晴らしかった。ジュヴナイルSFとしても、ビルドゥングスロマンとしても間違いなく傑作。それぞれの道で対立する幼馴染達のドラマや、事件の黒幕は誰なのか、二転三転するミステリ的な展開も挟みつつ、異生物ベガーの真実が判明する。最後まで気の抜けないストーリーだったけど、ラストは余韻も含めて素晴らしい満足感を味わった。ある意味、ティプトリー.Jrの『たったひとつの冴えたやり方』への回答というか、あの作品を読んでモヤっとした不満を持った向きは是非これを読むといいんじゃないだろうか、とも思ったり。
読了日:09月25日 著者:瀬尾 つかさ
リンガリンガ (セラフィンコミックス)
読了日:09月25日 著者:西成 岩男
聊斎志異 (一友社名作劇場 (2))
読了日:09月26日 著者:森平 夏生,皆川 まい,湖都 えり,山田 史佳,双葉 はづき,前田 紅葉,蒲 松齢
幽明録・遊仙窟 他 (東洋文庫 (43))
読了日:09月26日 著者:劉 義慶
空間と人間―文明と生活の底にあるもの (中公新書)
読了日:09月26日 著者:中埜 肇
冬の夜ひとりの旅人が (ちくま文庫)
読了日:09月26日 著者:イタロ カルヴィーノ
ピンク・フロイド---深遠なる迷宮への誘い (文藝別冊)
読了日:09月27日 著者:
地獄の思想―日本精神の一系譜 (中公新書 (134))
読了日:09月27日 著者:梅原 猛
玉嶺よ ふたたび 陳舜臣推理小説ベストセレクション (陳舜臣推理小説ベストセレクション) (集英社文庫)
読了日:09月27日 著者:陳舜臣
現代語訳 江戸怪異草子 (河出文庫)
読了日:09月27日 著者:浅井 了意
東山殿御庭
肉体派一休宗純の怪異行脚シリーズ。最初の「尊氏膏」が一番エグいエピソード。ありとあらゆる苦痛の地獄に囚われ、阿鼻叫喚の苦しみに苛まれる描写にえもいわれぬおぞましさと絶望感を味わえること必至。
読了日:09月27日 著者:朝松 健
五重塔 (岩波文庫)
読了日:09月28日 著者:幸田 露伴
食卓にビールを〈5〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月28日 著者:小林 めぐみ
分解 (ちくま文庫)
読了日:09月28日 著者:酒見 賢一
夢魔は蠢く 文豪怪談傑作選明治篇 (ちくま文庫)
読了日:09月28日 著者:
夜叉と菩薩 (旺文社文庫)
読了日:09月28日 著者:南条 範夫
魔法少女まじかるゆかたん (ムーグコミックス)
SF×エロマンガ×ファンタジー、色んな意味で食い応えのある内容。おねショタとか褐色筋肉娘とか人魚とか描きたいものを描いててヤることもヤっているのだけど、それ以上にSF・ファンタジー要素の絡め方がウマイ。特に表題作は圧巻の内容で、魔法少女の力を得ての復讐譚かと思いきや、最終話でSF的大ネタと大風呂敷が炸裂する。わずか4話分のエピソードでここまで持っていくか!と、思わず脱帽&射精。合間合間に挟まれる表題作以外の短編も素晴らしく、「あたまどり」で抉られ、「しりざる」で切なくなり、「あしうお」でほっこりする。
読了日:09月28日 著者:霧恵マサノブ
飛行士たちの話 (ハヤカワ・ミステリ文庫 22-2)
読了日:09月29日 著者:ロアルド・ダール
蒲団・一兵卒 (岩波文庫)
読了日:09月29日 著者:田山 花袋
仙境異聞・勝五郎再生記聞 (岩波文庫)
読了日:09月29日 著者:平田 篤胤,子安 宣邦
魔法少女まじかるゆかたん (ムーグコミックス)
読了日:09月29日 著者:霧恵マサノブ
堀辰雄 (ちくま日本文学)
読了日:09月29日 著者:堀 辰雄
十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)
全然面白くなかった。原作のストーリー自体もそこまで面白い話じゃないけど、このアレンジ版はそれ以前の問題。秀逸な設定とワンアイデアで魅せた原作の良さまでぼやけさせてしまっている。『火葬国風景』はともかく、無駄なヴォリュームを継ぎ足し過ぎな『十八時の音楽浴』はガッカリだったし、アレンジが上滑りしているせいなのか、妙な読みづらさもあった。翻案じゃなくて、アイデアを借りたオリジナル作品ってことで発表してればちょっとくらいは評価がマシになったんじゃないだろうかと思う。
読了日:09月30日 著者:ゆずはら としゆき
食卓にビールを〈6〉 (富士見ミステリー文庫)
読了日:09月30日 著者:小林 めぐみ
家康外法首 (飛天文庫)
読了日:09月30日 著者:火坂 雅志
白いメリ-さん (講談社文庫)
読了日:09月30日 著者:中島 らも
幸田露伴集 怪談―文豪怪談傑作選 (ちくま文庫)
読了日:09月30日 著者:幸田 露伴
2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター