2018年9月30日日曜日

TWRP『Welcome to TWRP』(2018)




 時間と空間を超越するカナダのギャラクティック・エレクトロ・ファンク・バンド TWRP(タッパーウェア・リミックス・パーティ)は、キーボーディスト&トーキング・モジュレーター担当のドクター・サン(Doctor Sung)、ヘルメットと赤&金のカラーでキメたギタリストのロード・フォボス(Lord Phobos)、ライオンヘッドのベーシスト コマンダー・ミャオチ(Commander Meouch)、ロボット・ドラマーのハーヴ・ホーガン(Havve Hogan)の四人組。つい先日、日本独自編集盤『Welcome to TWRP』で日本デビューと相成りました。リリース元は、先ごろドイツのジュラシックパワーメタルバンド VICTORIUSの日本独自編集盤EPを出した Fabtone。やってくれるぜ。結果的に、彼らの盟友であるNINJA SEX PARTYよりも先に日本デビューを果たしてしまった。



Welcome to TWRP
Welcome to TWRP
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TWRP
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『Welcome to TWRP』の収録曲の内訳です。今年リリースした1stフルアルバム『Together Through Time』の楽曲を中心に、それ以前のEPからの楽曲を数曲挿入した構成。まずはStarbombのアリ・ハンソンによるハイテンションなボイスオーバーを伴ったシンセサイズド・ドライヴチューン「Phantom Racer」、やたら熱のこもった日本語ナレーションが入るハイテンションナンバー「Atomic Karate」、アース・ウインド&ファイアー感マシマシな「Tactile Sensation」をオススメします。






 
01. SYNTHESIZE HER
【Album『Together Through Time』(2018)】

02. TAKE CARE OF U(feat. LYDIA PERSAUD)
【Album『Together Through Time』(2018)】

03. BUILT 4 LOVE(feat. NINJA SEX PARTY)
【EP『Ladyworld』(2017)】

04. PHANTOM RACER(feat. THE PROTOMEN)
【Album『Together Through Time』(2018)】

05. LIFE PARTY
【Album『Together Through Time』(2018)】

06. TACTILE SENSATION(feat. PLANET BOOTY)
【Album『Together Through Time』(2018)】

07. BODY IMAGE
【EP『Ladyworld』(2017)】

08. ROCK N ROLL BEST FRIENDS
【EP『Guardians Of The Zone』(2016)】

09. THE NO PANTS DANCE(feat. NINJA SEX PARTY)
【EP『The Devices』(2012)】

10. ATOMIC KARATE
【EP『Ladyworld』(2017)】

11. STARLIGHT BRIGADE(feat. DAN AVIDAN)
【Album『Together Through Time』(2018)】

12. PETS
【Album『Together Through Time』(2018)】





http://www.twrpband.com/
https://ja-jp.facebook.com/tupperwareremixparty/
https://www.youtube.com/TWRPtube



《TWRP課外活動》

 NINJA SEX PARTYが8月17日にリリースした3年ぶりの新作オリジナルアルバム『Cool Patrol』、今回もTWRPとしてバックバンドで参加しています。



 カナダのハードシンセウェイヴユニット Judge Bitchの4年ぶりの新作アルバム『Horse Blood』。全曲のギターをロード・フォボスが担当しています。

2018年9月29日土曜日

ミステリマガジン2018年11月号に、「ルパン・コミカライズの世界」を寄稿いたしました



 9月25日発売のミステリマガジン2018年11月号に、「ルパン・コミカライズの世界」を寄稿いたしました。2000年以降に発表された漫画版アルセーヌ・ルパン作品のガイドです。JET『怪盗紳士アルセーヌ・ルパン 八点鐘』、森田崇『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』、さいとうちほ『VSルパン』、岩崎陽子『ルパン・エチュード』の4作品を中心にとり上げています。


【ミステリマガジン2018年11月号目次】
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 原典のアルセーヌ・ルパン シリーズで個人的に好きな作品を3つ挙げるなら『棺桶島』『八点鐘』『バーネット探偵社』ですね。『棺桶島』は孤島の伝説や「神の石」など物々しい雰囲気満載の伝奇チックな長編で最高。『八点鐘』はミステリ短編集としてもロマンスとしても珠玉。『バーネット探偵社』はルパンが探偵としてふるまう軽妙洒脱な短編集でイカします。番外だと『綱渡りのドロテ』を挙げたいです。ルパンは一切登場しないのだけれども、「カリオストロ4つの謎」のうちの一つが明らかになるのが同作。内容の痛快さやエンタ―テインメント性は抜群だし、エンディングも爽やかな冒険活劇です。





 また、同号には音楽コラムの第3回「音楽界の“ファントマ”」も掲載されております。今回は、異才 マイク・パットンの悪巧みプロジェクトの一つ「Fantômas/ファントマス」について書いています。同バンド名の由来は怪人ファントマ。アルセーヌ・ルパンが「アルセーヌ・ルパンの逮捕」で初登場したのは1905年、ファントマの小説第一作が刊行されたのは1911年なので、ほぼ同時代のキャラクターともいえます。ただ、ファントマは義賊ではなく荒唐無稽な極悪人です。ちなみに、1909年には怪盗ジゴマやオペラ座の怪人の小説連載も開始しているので、当時のフランスはいわば怪人・アンチヒーローのデパート状態ですね。また去年、ファントマ原作小説第一巻の「完訳版」が風濤社から刊行されたので要チェックですよ。
http://futohsha.co.jp/books/fnovels/nfantomas.html


ファントマ
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《ルパン・コミカライズの世界 補足》















《過去記事》
ミステリマガジン2018年7月号《おしりたんてい&バーフバリ特集》に「バーフバリ音楽ガイド」を寄稿しました&同号よりコラム新連載を始めます

エイドリアン・マッキンティ『コールド・コールド・グラウンド』のレビューを早川書房公式noteに寄稿いたしました

ミステリマガジン2018年1月号「特集:ミステリが読みたい!」に、2017年周辺ジャンル総括記事を寄稿しました

ミステリマガジン2017年11月号「幻想と怪奇 ノベル×コミック×ムービー」にコラムを三本 寄稿いたしました

ミステリマガジン2017年9月号「シャーロック・ホームズ & コリン・デクスター」特集にディスクガイドを寄稿いたしました

ミステリマガジン2017年7月号特集「このミステリ・コミックが大好き」のコミックガイドに参加&コラムを寄稿いたしました

ミステリマガジン2017年5月号【北欧ミステリ特集】に「北欧ミステリDISC SIDE A&B」を寄稿いたしました

ミステリマガジン2018年9月号に、ミステリ&音楽コラム第2回「Ghost and Osiris」を寄稿いたしました

2018年9月24日月曜日

新録&未発表曲&新曲を収録。渡辺邦孝『デスクリムゾン・サウンドトラックス』2018年11月14日発売




 初代デスクリムゾンのオリジナルコンポーザー 渡辺邦孝氏がデスクリムゾンの新録アルバムを制作するという構想を、当ブログのコメント欄にてご本人より教えていただいたのは今年の5月。「世間の反応をリサーチしつつ年内にリリースを予定」と言われていた『デスクリムゾン・サウンドトラックス』が、11月14日にアンコール音楽工房(渡辺氏の自主レーベル)より発売されます。 1996年8月にソフトが発売されてから22年、2001年5月にクリムゾンレコード(エコール公式通販)でサウンドトラックCD『デスクリムゾン・ヒストリー』が発売されてから17年、そして渡辺氏のソロアルバムとしては、『エスカルゴ・スーベニール』以来 11年ぶりの作品となります。BGMはすべて新録され、未発表曲、書き下ろし曲(!)も収録されるという、まさに21世紀のデスクリムゾンたる内容。予約受付中です。また、iTunesでも配信予定とのこと。




渡辺氏のinstagramより。
https://www.instagram.com/p/Bn5ZMdSgiDJ/
https://www.instagram.com/p/Bn6AIskAvgO
https://www.instagram.com/p/Bn8Plv0n93X/


【CD Japan(海外向け)】
http://www.cdjapan.co.jp/product/DAKKUNI-1803

【Tower Records Online】
https://tower.jp/item/4804258/Death-Crimson-Soundtracks

【Amazon】
https://www.amazon.co.jp/dp/B07HBFTR7Z/

【ゲームショップ1983】
https://shop.1983.jp/shop/shop.cgi?id=21607


 2018年6月3日付でYouTubeに投稿された「デスクリムゾン 橋」。おそらくこれが未発表曲にあたるBGMと思われます。そして2018年9月20日、書き下ろしの新曲「デスクリムゾン・再起動」がアップされました。ソフト発売から22年目の奇跡を目の当たりにしているといっても過言ではありません。


▼Kunitech Music706 Death Crimson Bridge (Original Song)



▼Kunitech Music776 Death Crimson Reboot (Original Song)




渡辺氏の略歴、そして氏のデスクリムゾンへの想いは下記をご覧ください。
「22年目のデスクリムゾン、オリジナルコンポーザーによるサウンドトラック・セルフカヴァー」
http://camelletgo.blogspot.com/2018/04/watanabe-plays-deathcrimson.html




 また、渡辺邦孝氏がオリジナルメンバーとして名を連ねている、高橋ヨシロウ氏率いるハードロックバンド、山水館(NOVELAの前身バンドにもあたります)の単独ライヴが11月11日、12月8日に行われます。2017年に神戸で40周年ギグを行っていますが、今回は神戸のほか、東京・鹿鳴館でも行うようです。

http://www.100000volt.com/pc/index.html

2018年9月17日月曜日

GABRIELS『Fist of the Seven Stars Act 2 - Hokuto Brothers -』(2018)




 イタリアのメタル・オペラ・プロジェクト GABRIELS「This is a Rock-opera dedicated and freely adapted from "Hokuto no ken" by Tetsuo Hara and Buronson!!!」と宣言し、「北斗の拳」をトータルコンセプトに据えて打ち出した〈Fist of the Seven Star〉シリーズ。その第一弾アルバム『Fist of Steel』がリリースされたのは2016年2月のことでした。イタリアのヘヴィ・メタル・バンドと北斗の拳の親和性は高く、過去にはHIGHLORDが「TOUGH BOY」を、DGMが「愛をとりもどせ!」をそれぞれカヴァーしていますが、アルバム単位で北斗の拳にトリビュートを捧げたのは彼らが初でしょう。「ヴォーカル・キャスト」としてケンシロウパートを担当する「Wild Steel」はCRIMSON GLORYのミッドナイトを想起させる仮面をつけた非常に怪しい風貌(過去にはCRIMSON GLORYのトリビュート企画に参加していたとのこと)ながら、エモーショナルな実力派です。





 GABRIELSの中心人物は、イングヴェイ・マルムスティーンを敬愛するキーボーディスト/コンポーザーのゲイブリエルズ・シロー。2009年に3枚のシングル/EPをリリースした後、DENIEDやMetaphysicsなどのメタルバンドのスタジオワークをこなしつつ、2010年に『The Legend of a Prince』をリリース。一方で自身のレコーディングスタジオ「Soundimension Records」を立ち上げたことでプロジェクトとしての活動もより本格化し、2013年リリースの『Prophecy』ではマーク・ボールズをはじめ十数名のミュージシャンが参加、『Fist Of the Seven Stars Act 1 - Fist of Steel -』でもBARE INFINITY、DARKEST SINS、DRAKKAR、PLATENS、METATRONE、DARK AVENGER、METAPHYSICS、VISION DIVINEのメンバーを含む6人のヴォーカリストと7人のギタリストを迎えるなど、アルバムを重ねるごとにパワーアップしています。





 そして今年8月末、第二弾となる『Hokuto Brothers』がリリースされました。アルバムジャケットは北斗の寺院の仏堂です。前作は「シン編」をベースにした内容で、ヴォーカルキャストはケンシロウ、シン、ユリア、ジャギの4人でしたが。本作は「牙一族編」から「拳王侵攻隊編」までのストーリーがベースとなっており、レイ、マミヤ、トキ、ウイグル獄長、アミバ、ラオウ、アイリ、牙大王(Cobra Boss)のヴォーカルキャストが追加されています。つまり、ヴォーカリストだけで10人。さらに9人のギタリスト、各5人のベーシストとドラマーが名を連ね、本プロジェクト始まって以来最大規模の編成となっています。GABRIELSのネオクラシカルサウンドは、スピードメタルチューンよりもタメの効いたミドルテンポの楽曲に真髄があり、それが如実に味わえるのは「Scream My Name」「I'm A Genius」の2曲。曲名で一目瞭然ですが、ジャギとアミバのイメージソングです。泣きのギターソロとキーボードソロがこれでもかとダメ押しするドラマティックなツインヴォーカル曲になっており、二人の「悪」に対するゲイブリエルズ氏からの手向けの花というか、惜しみのない愛すら感じさせる仕上がり。また、カサンドラでのケンシロウとトキの再会のシーンにあたる「Reunion」はピアノソロをフィーチャーした本作のハイライトといえる劇的なパワーバラード。トキのヴォーカルキャストであるPLATENSのダリオ・グリッロのエモーショナル極まる歌唱が素晴らしいの一言です。




 前作ではTOM☆CAT「TOUGH BOY」のオマージュを込めた楽曲を配していましたが、本作ではラストにボーナストラックとして1986年の劇場版北斗の拳の挿入歌であった、KODOMO BANDの「Heart of Madness」をカヴァーしています。子供ばんどのハードロックバラードの魅力を改めて認識させてくれる見事なカヴァーです。原作に対する徹頭徹尾のリスペクトが、ジャケット、ストーリー、ボーナストラックに至るまでみなぎり、まさに愛で空が落ちてくるレベルで極まった入魂作。


https://www.facebook.com/GabrielsOfficial/
https://www.youtube.com/user/TheGabriels/

2018年9月16日日曜日

VICTORIUS『Dinosaur Warfare - Legend of the Powersaurus』(2018)

Dinosaur Warfare - Legend Of The Power Saurus
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 ジュラシック・パワーメタルというとフィンランドの着ぐるみバンドHEVISAURUSが思い起こされるが、ドイツ・ライプツィヒ出身のVICTORIUSは先史時代の恐竜の深刻な時代に生まれたバンドであり、神聖なるダイナフォースとともに世界を邪悪な外来侵略から救うことができる5人の狂人からなるジュラシック・パワーメタルバンドだ(公式サイトにもしっかりそう書いてある)。2004年の結成後、デモ音源の制作を経て、2010年に自主制作による1stアルバム『Unleash The Titans』を発表。2013年にSonic Attack Recordsと契約し、2ndアルバム『The Awakening』をリリース。翌2013年にはマーキー/アヴァロンより日本デビュー。2014年には3rdアルバム『Dreamchaser』、2017年にはMassacre Recordsに移籍し『Heart of the Phoenix』を発表。アルバムプロデュースはメジャーデビュー時から一貫してFREEDOM CALLのギタリスト ラーズ・レトコウッツが務めており、もとよりHELLOWEENとGAMMA RAYの強い影響下にある彼らのサウンドをさらに正統派メロディック・スピードメタルたらしめている。本作『Dinosaur Warfare』はバンド初のEP。Fabtoneからリリースされた日本盤は『Heart of the Phoenix』から4曲(「Shadow Warriors」「Hero」「Heart of the Phoenix」「Empire of the Dragonking」)をボーナストラックとして収録しているためにフルアルバムのヴォリュームとなっており、変則的構成ながらちょっとしたお得アイテム感がある。
http://www.fabtone.co.jp/release/detail/id/125/





 FREEDOM CALLは2016年作『Master of Light』のオープニングトラックで「Metal is for Everyone(メタルはみんなのものだ)」と高らかに歌い上げていたが、『Dinosaur Warfare』もまさにメタルはみんなのものだといわんばかりの快作。数百年万年前に行われた恐竜と地球外生命体の聖戦という、パワーワードならぬパワー設定をパワーメタルと相乗させて真正面から叩きつけてきており、歯をレーザーキャノンに換装したサーベルタイガー改めレーザータイガーや、スピードと爪を改良し赤外線サイボーグの目を持つ超高速暗殺者/恐竜忍者になったヴェキロラプトル改めレーザーブレードラプターに思いを馳せるほかなくなる。そして口に出すと如実にわかるのだが、「Dinosaur Warfare」のリリックは一字一句無駄がない。古来ジャーマンメタルの血流をハイテクのレーザーを持つダイナソーファンタジーとしててらいなくブツけており、二重の意味で大恐竜時代の逆襲感がある。





「Lazer Tooth Tiger」は、GAMMA RAY「Man On A Mission」みたいだという指摘も見かけたが、むしろHELLOWEENの「Guardians」という気もするし、ジャーマンメタル勢はこのメロディーラインが好きすぎるだろうとも思うし、脈々と継承されてる感がある。そして「Legend of the Powersaurus」には「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」のテーマのオマージュがあからさまに入っている。恐竜戦隊ジュウレンジャーをベースにパワーレンジャーが誕生したのだから、ジュラシック・パワーメタルバンドとパワーレンジャーが接続されるのも当然という気はする。しかしそんな四方山話もジュラシック・パワーメタルの前では瑣事に過ぎない。偉大なるダイナフォースを感じろ。大恐竜時代の新たなる到来だ。

http://www.victoriusmetal.net/
https://www.facebook.com/victoriusmetal