2016年6月7日火曜日

デンマーク発のクレズマー/チェンバー・フォークサウンドの魅力に酔いしれる ― AFENGINN『OPUS』(2016)

 クラリネット、マンドリン、ヴァイオリン、マリンバを主体にしたデンマークのクレズマー/チェンバー・フォーク系バンド アフェンジンの6thアルバムとなる『Opus』が、4月29日にリリースされました。ワールドミュージックの多様性と、ポスト・クラシカルのひんやりとした空気を兼ね備えたハイブリッドなフォークサウンドで全編が貫かれております。




 バンド名の「AFENGINN」は、古ノルド語で「酔い」と「強さ」を意味する語。ともにコペンハーゲンの大学で音楽理論を学んでいたキム・ラファエル・ナイベルグ(フィンランド出身)と、ルネ・コフォードの二人を中心として2002年に結成。ノルウェーのKaizers Orchestra、フィンランドのALAMAAILMAN VASARAT、イギリスのThe Tiger Lillies、アメリカのGOGOL BORDELLOなどのフォーク・ミクスチャー系のバンドの影響を取り込みながら、2003年にデモEP「Tivoli Invaliid」を制作し、翌2004年にアルバム『Retrograd』でデビュー。多くの管弦楽器奏者を迎えて制作された同作は本国の音楽賞のワールドミュージック部門を受賞。間を置かずして2006年に2ndアルバム『Akrobakkus』を発表し、バンドの知名度はさらに上がります。その後、ポーランド出身のベーシスト アンドレイ・クレジニウクが脱退し、セッションギタリストのアシュケ・ジャコビーが後任に加入。ニューヨークのクレズマー・ブラスロックバンド The Klezmaticsのコンポーザー/トランペッターであるフランク・ロンドンとの海を渡っての共演を経て、2008年に3rdアルバム『Reptilica Polaris』を発表。同作ではコーラス隊やヴォーカルを大々的にフィーチャーし、翌2009年の4thアルバム『Bastard Ethno』では室内楽的サウンドとポストロック色を強めるなど、意欲的なスタイルでの作品が続きました。その後、結成10周年記念ライヴをふくむ各国のツアーや、本国のバレエ団(Cross Connection Ballet Company)とのコラボレーションにしばらく注力し(その間、アシュケが自身の活動をメインにしたいとのことで脱退)、2013年に5thアルバム『Lux』を発表。大編成のコーラス隊とマリンバ/ヴィブラフォン奏者を帯同してのライヴ・コラボレーション「CHOIRNEVALE」も立ち上げています。リリース後、長年活動をともにしたルネが脱退するという大きな転機を迎えますが、最新作『Opus』では、ガンナー・ハル、サミュエル・ハルクヴィストといった北欧ジャズアーティストのレコーディングに参加していたクヌート・フィンスラッドと、ミクスチャーポップバンド Danjalのウルリク・ブロフウスのふたりのドラマーを後任に据え、ヤン・ティルセンとの仕事でも知られるオラヴァ・ヤクプソンをゲストヴォーカルに迎え、レコーディングが行われました。



http://www.afenginn.dk/
https://facebook.com/afenginn
https://www.youtube.com/user/AfenginnTube
最新作をのぞき、バンドのこれまでのカタログは公式YouTubeアカウントで全曲アップロードされています。

Afenginn: a RootsWorld interview

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