2015年12月21日月曜日

「minecraft」のコンポーザーの4年半ぶりとなるオリジナルエレクトロアルバム ― C418『148』(2015)




 ドイツのゲームミュージック・コンポーザー/サウンドデザイナー ダニエル・ローゼンフェルトことC418は、Mojang AB開発の大ヒットサンドボックスゲーム「minecraft」のアンビエントな楽曲群を手がけたことでつとに知られる人物。2011年と2013年に公式サウンドトラック第一弾『Minecraft - Volume Alpha』、第二弾『Minecraft - Volume Beta』がそれぞれリリース。今年8月にはアメリカのエレクトロミュージック系レーベルGhostly InternationalからサントラがLPでリイシューされるなど、今なお衰えぬ人気を誇っています。また、2014年9月にはC418のbandcampアカウントに「0x10c」なるタイトルの二曲のピアノトロニカ小曲があがったのですが、これは「Minecraft」の開発者マルクス・ペルソンによって企画されたものの、開発中止になった同名ゲームのサントラに使用されるはずだった楽曲でありました。




 貧弱なサウンドエンジンと四苦八苦しながら制作された「minecraft」の楽曲ではブライアン・イーノやスティーヴ・ライヒ、エリック・サティ、坂本龍一などからの影響を感じさせるものがありますが、C418の音楽的原体験や強い薫陶を受けたのはAphex TwinやClarkといったエレクトロ・ミュージシャンたちのようです。サーバのフォルダに埋もれていた七年分のトラックからのセレクションアルバム『Seven Years Of Server Data』以降、ゲームサントラ以外でのリリースがなかったのですが、さる12月18日付で突如としてアルバムがリリースされました。それが本作『148』です。2011年から2015年にかけて制作されたエレクトロニカ/ミニマル楽曲を一挙収録しており、総収録時間100分を越えるかなりのヴォリュームになっています。「minecraft」で得た成功の反面、オリジナル曲の制作においてはいくらかの葛藤もあり、また数年もの時間を経てアルバムに対する情熱が減じ、当人にとってさして重要なものではなくなってしまったようなのですが、区切りをつけるという意味合いでリリースに踏み切ったのでしょう。また、本作には4人のアーティストとのコラボレーション曲も併録されています。カリフォルニアのチップチューン コンポーザー Disasterpeaceとのシューゲイザー・インスト"Kompass"は。京都のコンポーザー/デザイナー Baiyonとの10分に及ぶトラック"185"。「Borderlands 2」「There Came an Echo」などのコンポーザーであるBig Giant Circlesとの"Jimtension"。また、「Plants vs. Zombies」のコンポーザーであり、先ごろ光田康典氏の「クロノトリガー」「クロノクロス」アレンジアルバム『ハルカナルトキノカナタヘ』にも参加したLaura Shigiharaとの"Tsuki no Koibumi 2"は、「minecraft」の開発を追ったドキュメンタリー「Minecraft: The Story of Mojang」(2012)に使用された日本語ヴォーカル曲"Tukino no Koibumi"のリメイクです。

Minecraft's Composer Explains Why the Music Is 'So Weird'
(from MOTHERBOARD | 2015.06.29)

インタビュー:『Minecraft』コンポーザーC418 ~大ヒットゲーム『Minecraft』のサウンドトラックを制作したドイツ人アーティストを紹介
(from Red Bull Music Academy)

How Daniel Rosenfeld wrote Minecraft's music
(from The Guardian | 2014.11.07)

http://c418.org/
https://www.facebook.com/CFour18
http://vgmdb.net/artist/10292

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