2015年6月23日火曜日

丁寧なメロディと職人的アレンジセンスが光る、カナダのプログレッシヴ・ポップ・バンド ― Vermillion Skye『Security Theater』(2015)

Security Theater
Security Theater
posted with amazlet at 15.06.23
Vermillion Skye (2015-01-26)



 カナダ・トロントのプログレッシヴ・ロック・バンド ヴァーミリオン・スカイ。活動歴は長く、前身となったのは、ヴォーカリストのBill Reill、キーボーディストのJeff Johnston、ドラマーのSteve Gerlewychが中心となって'84年に結成された「Act I」。同バンドはその後、活動を停止するのですが、'96年にベーシストのChris Robertsonを迎えて Vermillion Skyeとして再デビュー。'97年に1stアルバム『Random Kinetic Overtures』を発表します。続いて、'01年に夜の夢をコンセプトにした『The Dream Sequence』をBillのプロデュースにて発表。再びコンセプト作となった'09年の3rdアルバム『Industrial Poetry』からは、サポートギタリストであったDave Brolleyが正式メンバーとして加入し、この五人編成で2012年に4thアルバム『Tree of Spiders』を発表と、マイペースなリリースを続けてきています。今年の頭に発表された『Security Theater』は通産5thアルバムとなる作品。脱退なのか一時的な離脱なのは定かではありませんが、Billの名前は本作にはなく、メンバー四人での制作となっております。

 BEATLESやBEACH BOYS、QUEENや10ccなど、クラシックなブリティッシュ・ロック/ポップスからの影響を感じさせる甘口のコーラスワークや、ヒネりのある楽曲アレンジに、リリカルなピアノと朗らかなヴォーカルを押し出したロック・オペラ的な趣向を織り込んだサウンドがとにかく素晴らしく、畳みかけるようなハーモニーを聴かせる"Now And Again"や、鮮やかな展開運びの"Security Theater"など、ポップス好きの耳を惹きつける求心力に富んでいます。バンドが影響元としてGENESIS、STYX、Alan Parsons Project、YES、KLAATUといったバンドの名前を挙げているあたりからも、目指すところがうかがえます。70年代への憧憬を包み隠さずに提示しつつも、一音一音丁寧に紡ぎ出してゆくメロディのよさと、人懐っこさのある歌心に彼らの職人的気質を見ました。



『The Dream Sequence』からの一曲。

http://www.vermillionskye.com/
https://www.facebook.com/pages/Vermillion-Skye/109883076589
https://www.youtube.com/user/vermillionskye

Vermillion Skye『Security Theater』- Progstreaming
全曲ストリーミング試聴できます。 ※期間限定

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