2015年1月9日金曜日

70年代ハード・ロックとSFホラーを偏愛する英国産ド腐れストーナー・バンド― Transmaniacon『The Darkening Plain』(2014)

Darkening PlainDarkening Plain
(2014/11/18)
Transmaniacon

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“Heavy Progressive Sci Fi Stoner Rock”を標榜するバンドがイギリスから登場しました。その名もTransmaniacon。バンドメンバーの詳しいプロフィールは不明であり、バンドの公式サイトには、太陽が滅びた後の荒廃した地球を謳ったジョージ・ゴードン・バイロン郷の詩「Darkness」の引用が目立つのみであります。とはいえ、バンド名の由来はBlue Öyster Cultの'72年のデビューアルバムに収録された楽曲"Transmaniacon MC"から来ているのはまず間違いありません。また、同曲に触発されてSF作家のジョン・シャーリイ(サイバーパンク全盛期にはウィリアム・ギブスンやブルース・スターリングとの共作も行った人です)が'79年に発表した処女長編『Transmaniacon』からの流れも汲んでいるであろうとも思われます。緻密にして壮絶極まるアルバムジャケットは、H.P.ラヴクラフトやJ.R.R.トールキン作品などをはじめ、数々のファンタジー/ゴシック・ホラー系作品のアートワークを手がけるイギリスの大御所イラストレーター イアン・ミラー。氏のサイトでアルバムジャケットの全景が見られますが、圧巻の一言です。



サウンドはBlue Oyster Cult、Steppenwolf、BLACK SABBATH、URIAH HEEP、アーサー・ブラウンなどの先達の名前がいくつも浮かび上がってくるほどに、70年代をディープに信奉したド腐れサイケデリック/ストーナー・ロック。多分にプログレッシヴ・ロックの要素も感じさせるあたりは、リー・ドリアンのCATHEDRALに通じるものがあります。アルバムはわずか4曲ですが、ドライヴ感のあるリフでもって複数のパートを渡りゆく24分の大曲"Quintessence of Dust"で豪快に幕を開け、ズルズルのギターリフとヘロヘロのヴォーカルをいっぱいにブチ撒けた超スロウナンバー"City of Chaos"、やけっぱちなハモンドオルガンロック"An Eye for an Eye"、BLACK SABBATHテイストの強い"Chasing the Insane"と、コンセプト、スタイル共に最後まで爛れっぷりを遺憾なく見せつけてくれます。この47分間のグズグズ音世界が、Amazon MP3ではわずか400円でダウンロードできてしまいます。深酒のお供に、おひとつどうでしょう。




現在のところは謎しかないバンドですが、このアルバムに先駆けて、ハード・ロック/ヘヴィメタル系レーベル「New Heavy Sounds」のコンピレーションアルバムに、オリジナルアルバムには未収録の楽曲を1曲提供していることが判明しております。こちらはより70年代ブリティッシュ・ハード・ロック スタイルの強い仕上がり。





http://transmaniaconband.com/
https://www.facebook.com/transmaniacon


TransmaniaconTransmaniacon
(1979/06)
John Shirley

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