2014年2月26日水曜日

どついたるねん『ピラミッドをぶっ壊せ!』(2014)

ピラミッドをぶっ壊せ!ピラミッドをぶっ壊せ!
(2014/02/19)
どついたるねん

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 2007年に結成され、高円寺を拠点にしてのおバカでアホで愉快な音楽性や周りも巻き込む活動でビリー・ジョー(GREEN DAY)や曽我部恵一やファレル(N.E.R.D)や峯田和伸からも一目置かれたりしている、ワトソン、先輩、山ちゃん、マイネームイズうがい、BASS MAN 木本の5人からなるパンクバンド どついたるねんの5枚目のアルバム。2月5日にリリースされたばかりの4枚目『サムライ伝説どついたるねん』に続き、3ヶ月連続リリースの第二弾となる作品で、99曲入りだった3枚目のアルバム『どどどどどついたるねん』を上回るCD2枚組198曲入り。歌詞カードの裏はアルバム曲数にちなんで198マスのすごろくになっており、バンドのバイオグラフィーやメンバーのアレコレも追えるシロモノ。ジャケットはホログラム仕様で無駄に目立ちます。

 アルバムは当然ながら数秒もしくは十数秒のトラックが大半で、YouTubeに連日アップロードしていたネタも混ざっております。パンク、ニューウェイヴ、ヒップホップ、テクノ、フォークがテキトーに混在しながら、生活音やひった屁を録音しただけのトラック(たまに不発)、大滝秀治や古畑任三郎のモノマネ、食レポ、一発ネタ、下ネタ、シャウト、ぼやき、思いつき…などなど。日常生活の断片をそのままレコーダーにぶち込んだぜ!といわんばかりのクッソしょうもないネタも、これだけ多量にポンポン繰り出されるとついダラダラと聴いてしまう不思議。さらに黒夢、GOING STEADY、メガマサヒデ、A-HA、マイケル・ジャクソン、坂本龍一、赤い鳥、RCサクセション、ゴールデンボンバーなどのカバー(替え歌)も紛れ込んでおり、実にスカム。時に下世話な趣向も炸裂しており、井上陽水&玉置浩二の名曲のワンフレーズのカヴァーをバックに脱糞音が鳴り響く"夏の終わりのハーモニー"は、続く"hot chocolate"が明らかにアレを示唆しているのも含めて臭気漂うものになっています。

 DISK 2は全6話からなるドラマ「恋する般若心経」で50分弱を占めており、もはや音楽アルバムからも逸脱。全寮制の仏教系男子高校 私立即身仏学園を舞台に、主人公の中曽根がクラスメイトの鳩山に半殺しにされ、あの世で大滝秀治や岡田真澄、長嶋茂雄と邂逅し、半沢直樹やあまちゃんと死闘を繰り広げながらバンド結成に情熱を注いだり注がなかったり、紆余曲折を経てゆるキャラとして大学受験に臨むというテキトーな内容。セリフをどれだけ噛もうが吹こうがリテイクなしというのもミソ。内容より見た目のインパクトとネタ重点ということで、良くも悪くもまともに聴いてはいけないアルバムですが、冒頭を飾る銀杏BOYZみたいなラヴソング"遠浅の部屋"や、テキトーだけど存外味わい深い"わたるちゃん アコースティック"、そしてLINKの柳井良太氏が提供したラストナンバー"GO FOREVER feat.GO"はネタ抜きで良い曲だと思います。話題性狙いという部分もありますが、このご時勢に面白いか面白くないかというのもそっちのけでわけのわからんアルバムを次々量産する底抜けにバカたれなスタンスも含めて、生暖かい目でついつい見守りたくなるバンドだなと。3月19日には第三弾アルバム『grandmother's milk』のリリースも控えており、ANAL CUNTがかつて発表した5643曲入りシングルを上回る6008曲収録。もはやどこを目指しているのか皆目検討もつきませんが、人生楽しんでんなあと。








vol.003 どついたるねん | 高円寺を愛するひとへ、ビビッと通電!高円寺のWEBマガジン【Concent】

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