2013年2月2日土曜日

taika『Pulsate』(2012)

pulsate (パルセイト) (帯ライナー付国内仕様)pulsate (パルセイト) (帯ライナー付国内仕様)
(2012/11/21)
taika、タイカ 他

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 ZABADAKや新居昭乃からの影響を色濃く反映したファンタジック・ポップス・ユニット ASHADAのメンバーであった妙(vo.accordion)嬢が中心となって08年に結成されたシンフォニック・ロック・バンド タイカの2ndアルバム。メンバーは妙嬢(ちなみに彼女は、昨年発売されたガストのゲーム作品「アーシャのアトリエ」で、挿入歌のヴォーカリストの一人として参加されております)に、ASHADAにもサポートで参加していたKBBのDani氏(b.engineer)、STELLA LEE JONESの谷本朋翼氏(dr)、高橋在也氏(p)の4人。前身のASHADAはユニットという形態であること、またZABADAK/新居昭乃フォロワーとしての色合いがユニットのオリジナリティより強かったこともあって、サウンドにやや心許なさを感じるところもあったのですが、バンド編成になったことでグッとシンフォニック・ロックとしてのまとまりや力強さが増しております。

 アコーディオンとピアノを上モノに、翳りのあるヴォーカルを聴かせるバンド・アンサンブルは、ひんやりとした感触の一方、ダークでファンタジックな雰囲気も存分に醸し出しております。ヘヴィで太いうねりから静謐な広がりのある演出までこなすDani氏のベース、時にパワフルに、時に細やかな手数のドラミングでムラなく支える谷本氏と、リズム隊のプレイも実に勘所を押さえたもので、非常に頼もしい。アルバム前半はバンドの熱量の高さと一体感を味わえる楽曲が多く、後半は静かに染み入ってくる歌ものの魅力を味わえる楽曲が多いという印象を感じます。疾走感のあるキャッチーな展開に高揚感のあるサビと、オープニングを飾るにふさわしい要素の揃った「誓いの彼方」。7拍子の展開に、徐々に力強さを増してゆくピアノとドラムが楽曲の密度をグンと高めている、プログレッシヴなテイストも強い「砂の蜃気楼」。ゆったりとしたヴォーカルとアコーディオン、キレのあるピアノとリズム隊、対照的なプレイが楽曲に強いアクセントをもたらしている「最果てへ」。アコーディオンの低音も効いた深みと厚みのあるサウンドにどっぷりと浸れる「深海」。妙嬢のヴォーカルの魅力を全面に押し出し、情緒あるムードとメロディがゆったりと優しく寄り添う「月だけが白い」「awake」。インプロヴィゼイションでの各パートのダイナミックな暴れっぷりが楽曲の暗いトーンに一層の濃さを与えている「meteor」など、おしなべて良曲揃い。楽曲の持つイメージの奥深くへと踏み込ませる良質なフィーメール・シンフォニック・ロックであり、みとせのりこ嬢のkircheや、山本美禰子嬢のジギタリスといったバンドと肩を並べる存在だと思います(そういえば、みとせさんも山本さんも「アトリエ」シリーズの楽曲へのヴォーカル参加歴のある方なんですよね)。また、日本盤には「星食」(1stミニアルバム収録曲)、「Immortal Fate」(未発表曲)の2曲のスタジオ・ライヴ映像を収録したボーナスDVDが付属しております。後者の楽曲はプログレ度の高い疾走曲で、アルバム曲のカラーとは大分趣が異なるものの、秀逸な仕上がりです。



taika:公式サイト
ASHADA『Circulation』(2006)

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