2010年6月13日日曜日

LIGHT BRINGER『Midnight Circus』(2010)

Midnight Circus(ミッドナイト・サーカス)
LIGHT BRINGER(ライトブリンガー)
Lovely Rock Records / Vithmicstar (2010-05-29)
売り上げランキング: 164,776


紅一点のヴォーカリスト Fuki擁する若手プログレッシヴ・ハード・ロック・バンド ライトブリンガーの、昨年6月のデビューアルバム『Tales of Almanac』からほぼ1年の期間を経てリリースされた2ndアルバム。全9曲のうち、ボーナス・トラックを含む3曲(「Le Cirque de Minuit」「Lazy Maze」「Hearn's Heaven」)は08年に自主制作された両A面シングルの楽曲や、07年に参加したスプリット・アルバムへの提供曲の強化版リメイク(うち「Hearn's Heaven」は前作にも収録されており、これで都合2度目のリメイクか?)、残りは新曲という構成。SIAM SHADEや陰陽座やALHAMBRAといった先輩格バンドからの影響もさることながら、80~90年代J-POP(プリンセスプリンセスやレベッカ、ビーイング系など)やアニソンからの影響も色濃いメロディック・プログレハードなサウンドは録音環境も含めて格段にグレードアップしており、メジャーバンドばりの貫禄すら感じさせます。とりわけFuki嬢の声量とパフォーマンスのさらなる向上ぶりには目を見張るものがあり、開幕のインストから続くオープニングナンバー「Resistance」や、リメイク版「Le Cirque de Minuit」「Lazy Maze」では陰陽座の黒猫ばりに凄みと大仰さを含んだ声で歌い上げ、伸びやかさも相まって非常に象徴的。小気味の良い疾走インスト「IT'S SHOWDOWN」で楽器隊の安定感あるパフォーマンスの健在ぶりもアピールしつつ、キャッチーさを信条とするバンドのスタンスを存分に発揮した「今にも落ちてきそうな空の下で」「Hearn's Heaven」は、時代が時代ならタイアップをぶんどれそうな、良い意味であざとい懐かしの90年代臭たっぷりな歌謡ハード・ロック。続く7分半の大曲「Dream!」も、ジュヴナイルな歌詞もさることながら、眩しいくらいに溌剌としたサビが90年代アニソンそのもの。さらに中盤からは男性ヴォーカル(たぶんギターのKazu氏)も加わり、終盤ではパッヘルベルのカノンのフレーズが流れ、ダメ押しに前作の「We're All In This Together」のサビのワンフレーズ("君の夢は逃げやしないよ")も出てくるという心ニクイ趣向を見せつつ大団円を迎えるという清清しいくらいにやり切った感満載な盛り上がりっぷりはまさにハイライト。「二枚目のジンクス」という言葉があるように、バンドにとって2枚目のアルバムは勝負との1枚とよく言われますが、曲数を絞って焦点をよりハッキリとさせた本作はスキのない見事な1枚。目を見張る急成長ぶりもさることながら、"ポストALHAMBRA"に留まらないバンドのアイデンティティを見せ付けた快作だと思います。全力でオススメ。




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