2009年6月27日土曜日

Martin Orford『The Old Road』(2008)

The Old RoadThe Old Road
(2008/10/28)
Martin Orford

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 音楽活動からの引退を表明した元JADIS~IQのキーボーディスト マーティン・オーフォードの2ndソロアルバム。ソロアルバムとしても、シンフォニック・プログレとしても見事な快作と呼べる内容で、ここ最近かなりのヘヴィローテーションに陥ってしまいました。本作にはIQのマイク・ホルムス(g)、アンディ・エドワーズ(dr)をはじめ、SPOCK'S BEARDのニック・ディヴァリージオ(dr)&デイヴ・メロス(b)、IT BITESのジョン・ミッチェル(g)、JADISのゲイリー・チャンドラー(g)/スティーヴ・ソーン(g)、現Big Big Trainのデヴィッド・ロングドン(vo)、GRYPHONのデイヴ・オベール(backing vo)、そしてマーティンがJohn Wetton Bandのメンバーであった縁から、ジョン・ウェットン(vo.b)までもが参加メンバーとして名を連ねており、人脈を総動員したラインナップで手厚く固められております。

 程よい厚みのあるバッキングのうねりで展開されるオープニングの「Grand Design」は、まるで90年代のゲームミュージックのような懐かしさとを感じさせるゆったりとしながらも力強いナンバー。続く「Power And Speed」は清々しいピアノの旋律に導かれるようにして突き進む気持ちの良いミドルテンポのシンフォニックなインスト。「The Old Road」は曲の清涼感やアクセントにフィドルが一役買っているナンバー。ちなみに先の「Grand Design」やこの曲では、マーティン自身がリード・ヴォーカルも執っております。一方、ウェットンがヴォーカルをとっている曲は2曲あり、「Take it to the Sun」は現在のASIAがやりそうな(というかまんまASIA)キャッチーなAORナンバーで、なんとも微笑ましさを感じさせる1曲。もう一方の「The Time And The Season」もカラっとしたプログレ・ハード色を押し出した、長尺をものともしない起伏に富んだ内容。終盤のシンセによるフレーズのリフレインが堂々たるラストを演出していてたまらないものがあります。ラストの「Endgame」はマーティン氏の音楽に対しての切なる願望、率直なメッセージも込められたストレートなミドルバラード。彼が音楽活動の引退に至った苦悩や苦労が偲ばれます。IQの諸作にも勝るとも劣らないジェントルな魅力が本作には詰まっていると言えますし、マーティン氏の音楽活動の有終の美を飾るにはこれ以上ないほどの傑作アルバムです。それだけに、引退があまりにも惜しまれます…。





Martin Orford:Wikpiedia
IQ:Wikipedia

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