2007年12月17日月曜日

ゴージャス宝田『キャノン先生トばしすぎ』(2007)

キャノン先生トばしすぎ (OKS COMIX)キャノン先生トばしすぎ (OKS COMIX)
(2008/01/01)
ゴージャス宝田

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 売れない三十路エロマンガ家兼副業アシスタントのルンペン貧太が、ひょんなことから売れっ子エロマンガ家(しかしその正体は12歳ロリ少女)である巨砲キャノンのアシスタントを務めることになるドタバタ淫乱ストーリー。とにかくヒロインであるキャノン先生のスイッチ入ってからの淫乱描写がポイントでしょう、赤ちゃん生まれるのセリフと共にケツからぬいぐるみひり出したりセロハンテープの粘着部分で失神するまでマメこすったり、しょんべんのみで射精するのがおしっこ射です、など、この人がエロ描くと一味も二味も変態的になってしまってどうしようもない(※誉め言葉です)のに、そこに更にやたら勢いある加速度的演出も加わっていて思わず鼻水吹き散らしそうになります。迸るザーメン描写以上の勢いと濃厚さでもってページを埋め尽くす長尺淫語セリフとエロ擬音の嵐は常軌逸しすぎてエロ描いてるというより淫乱空間をコーディネイトしてるんじゃないかと言いたくなるほどに圧巻の一言。宝田センセイのただならぬ妄想力のスパーキングと雪崩のような淫乱語彙力の大暴走は必見でございます。ミチミチと奥の奥の奥のおへその下の部分まで一気に無慈悲に情け容赦なくネジ込まれ(以下割愛)や、亀頭の先っちょの割れ目の部分でネトネトしたガマン汁をなすりつけるみたいにディープキスされながらガッチリ腰をホールドされ(以下割愛)なんて書かれた日にゃあ読んでるこっちがあひぃもうらめぇチンポキ●ガイになって狂うああああ(以下自粛)、です…おわかりいただけましたでしょうか?というかスミマセンわかってくださいお願いします。

 一方で独自の強固なエロマンガ哲学を持ってる脇キャラの海乃みるくがやたら良い味出してたり、ストーリーとしてもバシっとキメどころをキメているところも見逃せない。編集長との衝突、エロマンガを描くことへの葛藤、エロマンガとの出会いフラッシュバックを詰め込んだラスト2話の魂のこもった内容はもがいてもがいてひたすら前へと突き進む王道なアツさがあってやたらグッときました。ああそうだ、俺らもあの頃は公園の茂みに落ちてたヨレヨレのエロマンガで胸が張り裂けそうになるほどドキドキしたんだっけあ…あの頃のむやみやたらにワクワクした感覚が懐かしくなりました。年も押し迫ったところでこのようなエロマンガ作品に出会えたことを嬉しく思います。近頃もうどうしようもなくなってきた感のあるワタクシの変態嗜好に正面切ってタメ張れる方々にもそうでない方々にも超オススメ、もう粉が出るくらいに。ロリマンガだからって手を出さないのは勿体無いです。ちなみに、本作の初回限定版にはエロマンガ誌であるコミックヒロインの小雑誌付き。凝った構成もさることながら、宝田センセイの生い立ちから同人作品/商業単行本作品照覧に加え、作中に登場する4人のエロマンガ家名義のエロマンガと、RIKI、東雲龍、あ~る・こが、金平守人、四万十曜太ectectcといった豪華ゲストのマンガ/イラストも拝めるという超充実仕様。朝起きたら兄ちゃんが3万本のチンポになっていたという巨砲キャノン名義の「30000」と、父親の報復に建設中のトイレの壁に肉便器として塗り込められてしまう娘っ子を描いた海乃みるく名義の鬼畜作品「カベノウタ」には唖然としました、どちらもわずか数ページの構成ですが、最初からクライマックスです。読んだ後の余韻があまりにも大きかったのでガラにもなくウザいくらいの長文を書きトばしてきましたが、最後に作中の印象的なセリフで締めさせて頂きたいと思います。「皆はバレるのが恐いんです 本当は 何よりも大切なことですっ Hなことはっ」