2006年9月25日月曜日

「The Advantage Japan Tour 2006」 2006.09.24@新世界BRIDGE

Elf Titled
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Advantage
5 Rue Christine (2006-01-24)
売り上げランキング: 386,689

 初来日したアメリカのファミコンミュージックポストロックカヴァーバンド「The Advantage」の大阪ライヴに行って来ましたよっと。人で詰め掛けるかと思ってたんですが、最終的にお客は30~40人くらいの入り、まあそんなもんですね。Advantageの皆さんは、傍からみたらアメリカのその辺の大学にいそうなラフな格好。ヘルメットはかぶってなかったです。プログレ的運指練習マシーンな演奏でテクニカルなフレーズを涼しげにペロピロと弾きこなすべースとギターの3人とは対照的に、半分うつろながらも物凄い形相で一音一音フルパワーでぶっ叩くスペンサー・セイムの薪割りダイナミックなドラミング。動画で見てもかなりのものでしたが、やっぱ生でみると迫力は段違い。顔面とドラムセットが一緒にズズズズズと前進するかと思うほどの勢いでぶっ叩いており、髪の生え際も後退してしまうのもさもありなん、という鬼気迫ったプレイを終始続けておりました。

 プレイした曲は「マリオ」「マリオUSA」「グーニーズ」「マーブルマッドネス」「キャッスルヴァニア」「バブルボブル」「魂斗羅」「ボンバーマン」「ブラスターマスター」「メタルギア」など。「伝説の騎士エルロンド」「魔界村」は演ってませんでしたが、代わり?にアルバムには入っていない「沙羅曼蛇/ライフフォース」のボス戦曲(後記:正確にはグラディウス2のボスラッシュ戦に流れた沙羅曼蛇のボス戦曲のようです)をプレイ。原曲が原曲だけにプログレの香りがいたしました。余計なMCは全くなしで、5~6曲ほど固めてひたすら詰め込んで繰り出し、詰め込んで繰り出し、アンコールも含めてキッチリ一時間ほどの演奏で魅せてくれました。「ゲームは一日一時間」という高橋名人の言葉も頭によぎります。前座の3バンドのパフォーマンスが思ったより長かったのもあって結構疲れましたが、アルバムそのままのネタのパッケージング、おいしく頂きました。

2006年9月1日金曜日

BLIND GUARDIAN『A Twist in the Myth』(2006)

Twist in the MythTwist in the Myth
(2006/09/05)
Blind Guardian

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 ドラマーのトーマス“トーメン”スタッシュが脱退し、20年に及ぶメンバーの結束が終わりを告げたファンタジー・ジャーマン・メタルの大御所、ブラインド・ガーディアンの8thアルバム。クワイア・コーラスの重厚さと民謡風サウンドの貫禄はやはりブラガーだけども、琴線に訴えかけるバラードも強烈な疾走ナンバーも皆無、全編似たような曲調のミドルナンバーばかり。それでも「This Will Never End」「Otherland」「Turn The Page」といったしょっぱな3曲は聴かせるメロディがあるのでまだ難なくファンタジックなアンセムとして聴けます。しかし先行シングルでもあった4曲目「Fly」あたりに差し掛かるとやや雲行きが怪しくなって、それが後半ともなるともう完全失速。手癖でダラダラやってるんじゃねえかというほど展開のメリハリのなさにビックリです。クワイアばかりが相変わらずの肉厚っぷりを垂れ流してんのも全てをうやむやにして引き分け狙いの勝負かけてるとしか思えないので聴き進めるのがだんだんしんどくなってくる。ジュワーっと広がるギターサウンドで重厚な雰囲気作りが可能になったことでブラガーは変革と躍進を遂げてきたのですが、引き換えに彼らが犠牲にしたのがリフの切れ味や楽曲の起伏。96トラックフル使用のプロダクションによる重厚なオペラ的楽曲で埋め尽くされた前作ではそれもまだ誤魔化しが効いていましたが、今作は『Nightfall In Middle-Earth』(1998)のダメな部分だけしっかり継承したような作風なので、過去のツケがもう回りに回ってヒドイことになってます。荒々しさを兼ね備えたあの異常なファンタジー&抒情詩キチガイっぷりも、勢いも説得力もない外面のみのサウンドの前ではどこへやら。うーん、トーメンが脱退したのを聴き手に納得させるような作風にしてどうするよ…。決め手の欠如が致命的でスッキリしないのがいかんともしがたい。バンド側が完全に飽和状態の極みに達しちゃった感があるので今後、新たな機軸を打ち出せる力がバンド側にあるのかどうか…。